日別アーカイブ: 2019年2月12日

主人のいない家

わたしは私ではない。
わたしは彼だ。
彼は私の傍らを通るが見ることは出来ない。
時々、彼を見ようと思うこともある。
時々、彼を忘れることもある。
私が話すとき、彼は静かに、黙っている、
私が憎むとき、彼は優しく、許す、
私がいない所を彼は歩む、
私が死んでも彼は立ち続けるだろう

(ファン・ラモン・ヒメネス <永遠>より 伊藤武好・伊藤百合子訳 彌生書房 ヒメネス詩集)

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