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天の利率

福音では「虫も食わず錆もつかずまた盗人らが押し入って盗み出すこともない天に宝を蓄えなさい」と言われている。

 

昔々読んだ橋下健博士の「霊感術入門」という本で、博士はこう勧めた。

目標を達成するためには、それがないから欲しいというのは適切ではないという。人はこころに思い描いたものが実現するのであるから、そのものをすでに所有している状態を思い描くようにせよ。そうすると思っていることは実現するので、それが手に入る。たとえば自動車が欲しいなら、ほしい自動車の写真を壁に貼るとかして、それをすでに楽しんでいる気持ちになれ。運転免許を取るのもいいでしょう。

それと同時に現実的な努力も始めなさい。1日1円ずつでもそれに向かって貯金するとか、何か現実的な一歩を踏み出せ。1円づつ貯めていって、いつになったら車が買えるのかとか、深く気にしなくてもいい。現実的な努力を始めるのが大事なのだ。

そこで、橋下博士は「天の銀行は地上と違って非常に利回りがいいのです。」と仰った。

 

これはとても励みになる言葉だと思う。

キリストは返すことができない人にあげろと言った。また右手がしていることを左手に知らせるなとも言った。普通の考えでは無駄に費やしたかのように思える。しかし、天の銀行は利回りがいいのだ。

また、そういう法則性があるのだと思う。

人間は人間の決め事で借金に対しては利子を付けて返すというようなことを決めている。だけど、仮に誰も知らなかったとしても、自分でしたことの経済的な報いというものは、現世のお金だけではなくあらゆることに決まっているのだと思う。

だから、なんというのか、いわゆる金持ち本というか、大富豪がどうしましたみたいな話の中でも、大方の人は、「最初から分かち合いなさい」といっている。最初から奉仕する・福祉するという考えでスタートするのがいいというわけだ。そういうことなら最初から「天国」の貯蓄欄を作っておいて、天国に貯金すればいいのではないか。

楽しいことじゃないですか。いいことをしました。誰も知りません。そうすると天の銀行は利回りがいいのです。

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