その・・・何人かの占い師さんが、いわゆる占断料金を踏み倒す人について書いておられる。その占い師さんたちは、「自分のところは先払いだから関係ないが・・・」みたいな前置きをしたうえで、占断料金を払わない人に対して、誠心誠意占ったことに対して金を払わないのだから、因果応報で必ずバチがあたるよ、みたいな脅し文句を並べ立てておられる。
先払いがいいものと、後払いがいいもの、あるいはただでサービスを提供する商売、いろいろあります。
近所の大工さんなんてものは、「これぐらいのことなら、ただでしてあげる」ということもある。それは普段の信頼関係があるからだと思います。料金をもらう場合でも、「いつでもいいよ」と言ってくれる。
自分は最近思う。占いは後払いでもいいんじゃないか。
後払いしない場合というのはどういう場合でしょう。
仮に目の前にティファニーの指輪があって、通常1万円するものが8000円で売られていたとする。と、これは後払いできませんよね。まず、ティファニーの指輪というものが、サービス提供以前にその価値が見てわかるものである。そして、時間がたってもその価値が減らない。つまり、それが1万円の価値があるとわかれば、8000円で買って他のところに売ることができる。
継続して消費するようなものの場合、最初の一回はタダにするという戦略はみな行っている。たとえば健康食品がそうですね。1回は無料、それでためして良いと思えば継続して購入したいというのは自然の流れだ。ただにしたり、後払いにしたりすることで、あとから購入したいと思ってもらうということになる。その場合には商品に対して自信がないといけない。
占いの場合、もらうまで商品の内容がわからない。どこの馬の骨ともわからないやつを信頼して、自分の人生を見てもらわないといけないのだ。内容に対してためらいが生じるのは仕方がない。
次に商品の転売ができない。Aさんの鑑定結果をBさんに売るということは通常ありえない。
また、占いの場合、その商品の価値がわかるまで、とても長い時間がかかるという特徴がある。ほかの商品ではこういうことはあまりない。たとえば、12歳のお子さんを見てあげて、この子の進路をどうしようかというようなことを聞かれて、多分この人はこういう職業があっているでしょう、みたいなことをお伝えしてそれが確かに良かったとか、あるいは逆にはずれだったとわかるのには、短くて数年、長くて数十年かかる。占いを買うというのは、さるかに合戦でいえば、おにぎりを買うことではなく、芽が出るのか実が出るのかわからない種のほうに金をかけるということだ。
つまり、占いの場合、依頼者とのとても微妙な信頼関係の上に成り立っているということができる。ある意味、多くの人が危惧するようにいくらでもいかがわしい商売ができるのである。
では、踏み倒したらバチがあたるみたいなのはどうだろう。その人の運勢は改善せず、悪業を積んだことになるのだろうか。
依頼者が、ハッキリ占い師をだまそうとしているのなら、それはよくないことだろう。
でも、私が何らかの形で料金をサービスしてあげた方は、別にバチが当たるんじゃないかなどと心配しなくて結構です。それが当たって、あなたが幸せになったら、その時に払ってください。あるいは、他の人に払ってあげてください。占いが必要でも3000円払えない人もいると私は思っています。