ロシアがクリミア編入の方針を打ち出したことで、西側各国は制裁に乗り出した。日本もそれに加わろうとしている。
にもかかわらず、その辺のインターネットの意見を見ていると、今回のことについてはロシアを支持する意見が圧倒的に多い。逆にオバマに対してはみな不信感を持っているように見える。
私にも、報道の最初からいろいろ不審に思う点があった。そもそもクーデターを起こしてウクライナの政権転覆をはかった勢力にどういう正当性があるのか?圧倒的に死者が出ているのは、クリミアではなくてキエフじゃないの?クリミアは一応住民投票という民主的な手段を取っているじゃないか。過激派まがいの暫定政権の連中は、クリミアでのロシア語の使用を許可した法律を撤廃した。ロシア系住民が半数以上を占めるクリミアでロシア語が禁止されればクリミアの住民は困るに決まっている。そのためウクライナ軍のうちのクリミアに近い人々は自主的にクリミア自治共和国のほうを支持した。
それにウクライナはロシアからガスの供給を受けており、経済的には多額の債務がある。現状ではロシアの支援なしではやっていけないように思えるし、仮に暫定政権が軌道に乗っても西側がロシアに取って代わるほどの支援を行えるとは考えにくいようにも思える。
ところがロシアを支持する意見は日本だけではないらしい。
少しずつ目につく報道では、まず中国はプーチンの断固たる姿勢に共感する人が多いようだ。これは今までのロシアと中国の関係からいってもわからないではない。国としては中国はロシアの態度を支持している。
しかし、それのみならず、フランスやオバマさんのおひざ元のアメリカでもロシア寄りの意見が少なくないらしい。これは、ウクライナ暫定政権の主なメンバーが、ユダヤ人排斥を唱えるネオナチやファシスト、ティモシェンコの不正にかかわったとみられる灰色の人物などで固められているためだ。そのため、ナチズムに敏感なフランスの民衆やアメリカの経済界に多いユダヤ人達は必ずしもアメリカやEUの意見を支持していないみたいなのだ。
今ニュースを見ていても、テレビのニュースなんかでは全然そんなことを報道してくれない。
もしロシアが断固たる態度を取らなかったとしたら、ウクライナは今度は経済的に苦しい状況になるだろうと思う。今でもいつ債務不履行に陥るかどうかという状況だったわけだ。
軍人同士がドンパチする分はまだしも、一般の住民が明日食べるにも困るとか暴動に悩まされるということは良くない。自分としてはある程度ロシアが強硬な態度を取るほうが逆に安心に見えるのだが・・・?