現代ギリシャ語で「いいえ」にあたる言葉は、όχι(オヒ、オにアクセントがある、オーヒ)です。
古典語、また聖書の時代にはοὐ(ウー)と言っていました。ただ、動詞が母音で始まる場合、これはοὐκ(ウーク)といいます。そうしないと、母音が続いてわかりにくくなるから。
そして否定を強調する場合には、οὐχί(ウーヒ)と言われました。それが現在ではόχιオヒになったというわけです。
アナと雪の女王の、クライマックスのシーンで、ハンスがエルサを殺そうとするところをアナが止めます。その瞬間アナも最期を迎え氷になってしまいます。
ここで、英語だと「NO!」と叫ぶわけですが、ギリシャ語ではオヒと言っています。
フランス語でノンだったとしても、ロシア語でニェットだったしても、それなりに「叫んだ」感があるわけですが、この場面の「オヒ」はなんかちょっと抜けたような感じがします。ヨーロッパの言葉としては珍しいかもしれない。
ちなみに日本語では「ダメー」だったようです。
以前に日本エレキテル連合さんの「ダメよ、ダメダメ」が流行ったときに、エレキテル連合さん自身が外国語でこの「ダメよ、ダメダメ」に挑戦しておられた。
英語では「No way, No, No!」と訳しておられた。あと韓国語でアンデ、アンデアンデというのと、ヨルバ語というアフリカの言語でコダラ、コダラコダラといっていました。
そのころ自分はロシア語を学び始めたころだったから多分ロシア語ではНельзя, нет, нет(ニリズヤ、ニェット、ニェット)だろうなと思っていたが、ギリシャ語でなんていうんだろう?
全部オヒにしてもいいんですよ。だけどαδύνατο(アジナト、impossible)みたいな単語もある。
ぴちぴちピッチを聞いているとNo wayに相当する場面で、よくαποκλείεται (アポクリーエテ)と言っています。アポクリーエテ、オヒ、オヒ!なんだろうな。でも、女性がやんわり断る雰囲気がこれで出るかなあ・・・