テレビでも本でも雑誌みたいなのでも、「生命の神秘」みたいなことは普通に言われる。「生命は永遠の神秘」とか。
でも、本当はそれを言ってる人は嘘をついていると思う。
なぜかというと、自分が生きているから、「自分はどうなっているのか」「自分は何か」ということは、当人自体が最終的には分かるはずだからだ。
「あなた、生きてますか」
と聞けば、大抵は
「はい、生きてます」
と答えるだろう。
なぜわかる?生命は永遠の神秘なんだろ。自分が生きてることはわからないはずじゃないか。
自分が生きていると分かっているということは、少なくとも自分の生命については自分はわかっているということを意味する。問題はちゃんと観察もしておらず、表現をする努力もしておらず、神棚の上に祭り上げて知らないふりをしていることだ。
外に生命を求めるということは、その現象を思考やその延長線で記録することだ。残念ながらそのやりかたで生命の問題が解決できることは決してない。