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予定説 (2)

(前の記事から続く) もし、この予定説を信じる人とそうではないキリスト教徒が未知の大陸に到達したらどうなるだろうか。

恐らく、予定説を信じないキリスト教徒は、何とか現地の人にキリスト教を信じてもらおうとするだろう。信じれば救われますよ。あなたたちもキリスト教徒になりなさい。
しかし、予定説を信じるキリスト教徒は、現地の人を早々に見限るかもしれない。「この人たちは救われる運命ではない。地獄に行くことが最初から決まっているのだ。」

そして、トランプ大統領が今手段を選ばずに選挙結果をひっくり返そうとしているのと同じように、手段を選ばず勝利を手に入れようとしたかもしれない。現地の人にしたら「お前たち、この間言ってたことと違うじゃないか!」ということもあるかもしれない。

 

恐らく、その通りのことが新大陸で起こったのだ。インディアンのほとんどの部族は全滅した。アメリカに渡った白人たちは現地の人間を一人残らず虐殺して良心が咎めなかった。だって、あいつらは選ばれた人間ではないんだ!

そして現地の人間たちは言った「インディアン、嘘つかない!」。白人は、嘘をつこうが人を殺そうが、救われることが決まっている人々である。インディアンは滅びることが定められた人々である。予定説の中では、インディアンに嘘をつくことは全然問題なかった。

 

多分、そういうことなんでしょうね。そしてトランプさんが追い求めた「偉大なアメリカ」はそういうアメリカなのかもしれない。

しかし、あなたはご自分で福音書をお読みになって、キリスト教がそういう宗教かどうか、お考えになってください。それは多分違うと思いますよ。そしてそれがもたらしたものはあまりにも悲惨だった。

恐らくは、彼らは原爆を落とすときもそう思ったに違いない。

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