5月3日にローマ教皇フランシスコはプーチン大統領に会談を要請した。このことは日本のメディアではたとえばこのように伝えられている。
ローマ教皇、プーチン氏に会談要請 ウクライナ停戦目指す 伊紙
5/3(火) 19:13配信 時事通信【バチカン市・ロイター時事】フランシスコ・ローマ教皇は3日公表されたイタリア紙コリエレ・デラ・セラのインタビューで、ウクライナでの戦争終結に向け、ロシアのプーチン大統領にモスクワでの会談を要請したと明らかにした。
ロシア側からの返答はまだないという。
教皇は外交当局を通じ、プーチン氏に「私はモスクワに行く用意がある」とのメッセージを送ったと説明。「私はプーチン氏が会談を望むことができず、また、望んでいないのではと危惧する。しかし、残虐行為をどうして止めないでいられるだろうか」と付け加えた。
この文章を読めば、教皇はロシアがウクライナへ侵攻したことについてロシアの残虐行為を責め、あるいは危惧して、プーチンに対して説教をしに行くのだろう、と多くの人が思うだろう。
Religion News Serviceというメディアが教皇のメッセージのほぼ全文を伝えている。長いが全文をブラウザの機械翻訳したものを掲載する。
Pope Francis says NATO, ‘barking at Russia’s door,’ shares blame for Ukraine
教皇フランシスコは、NATOが’ロシアのドアで吠えている’と言い、ウクライナのせいにしている
イル・コリエーレ・デッラ・セラとのインタビューで、教皇はモスクワを訪問し、ウラジーミル・プーチン大統領に会いたいと述べた。
2022年5月3日
クレア・ジャングラヴェバチカン市国(RNS) – 教皇フランシスコは火曜日(5月3日)にイタリアの新聞に、NATOがロシアのウクライナ侵略に部分的に責任があるかもしれないと語り、和平を仲介することを期待してロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会うためにモスクワを訪問したいと述べた。
Il Corriere della Seraの記者団と話して、フランシスは、「NATOがロシアのドアに吠えている」ことは、ウクライナにおける西ヨーロッパ同盟の意図についてクレムリンに警鐘を鳴らしたかもしれないと述べた。「(ロシアの)怒りが誘発されたかどうかは言えないが、促進された、おそらくはい」と彼は続けた。
インタビューの中で、フランシスは2月下旬の侵略のニュースに対する彼の最初の反応を再び思い出した。戦争の初日に、彼はウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領に電話をかけ、その後、ロシアの法王聖座大使アレクサンドル・アヴデエフへの即興訪問で彼のアパートを出た、と彼は言った。「私は全世界が見るために明確なジェスチャーをしたかったので、この理由から私はロシア大使に行きました」と教皇は言いました。
教皇は、バチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿が戦争解決のための外交的選択肢を模索した役割を称賛した。「偉大な外交官だ」と教皇はバチカンでの二度目の指揮について語った。「彼はこの世界でどのように動くべきかを知っています、私は彼を信頼し、彼にたくさん打ち明けます。
パロリンは、ウクライナでの20日間の戦争の後、教皇からプーチンにメッセージを発し、モスクワを訪問する意図を表明したとフランシスは述べた。「我々はまだ答えを受け取っておらず、プーチンが現時点でこの会談をしたくはないと恐れているとしても」と教皇は言った。
国連によると、すでに約3,000人の民間人の死傷者を出した紛争に言及して、教皇は「そのような残虐行為をどうやって止めることができるのか」と尋ねました。彼はウクライナでの暴力を1994年のルワンダでのジェノサイドになぞらえたようだった。
フランシスコは、前任者が長い間抱いていた夢であるロシアを訪問する最初の教皇になる意図を表明しながら、当面はキエフを訪問しないと述べた。教皇は、ウクライナ国民との親密さを示すために、コンラート・クラエフスキ枢機卿とミヒャエル・チェルニー枢機卿の二人の代表をウクライナ国境に派遣した。
「しかし、私は行ってはいけないと感じています」と彼は言いました。「私はまずモスクワに行かなければならない、私はまずプーチンと会わなければならない。しかし、私は司祭です、私は何ができますか?私はできることをします。プーチンが扉を開けてくれるなら」
フランシスコはまた、バチカンが複数の外交努力を楽しませ、教皇が2016年にハバナで初めて会ったモスクワのキリル正教会総主教にも演説しました。紛争が始まって以来、キリルはウクライナにおけるプーチンの覇権主張を率直に支持し、カトリックと正統派の関係の緊張を高めてきた。
キリルは3月16日、当初エルサレムで3月16日に予定されていた会談が、ロシア・ウクライナ紛争の勃発によりキャンセルせざるを得なかったため、3月16日にZoom会議を通じてフランシスと話した。「(キリルは)紙を手に持って、最初の20分間、戦争の正当化をすべて読みました」とフランシスは語った。
「兄弟よ、私たちは国家の聖職者ではありません」とフランシスは答えたと言われました。「私たちは政治の言葉を使うのではなく、イエスの言葉を使うのです。このため、我々は平和への道を模索し、武器の発射を止めなければならない。
「総主教をプーチンの祭壇の少年に変えることはできない」とフランシスは言い、キリルは現在、平和への道を見つける必要性に同意していると付け加えた。
教皇職に就いて以来、フランシスは日本の広島と長崎の原爆投下現場で祈りを捧げたり、戦争で荒廃したイエメンの平和を懇願したりしながら、軍縮を強く訴えてきました。ロシアに対抗するウクライナ国民を支援するために武器を送るという彼の立場について尋ねられた教皇は、曖昧に見えた。
「私は答えることができません、私は遠すぎます」と彼は言いました。「明らかなのは、その土地で武器が試されているということです。ロシアは今、戦車があまり役に立たないことを知っており、他のことを考えている。だからこそ、あなた方は戦争をする――我々が作り出した兵器をテストするためだ」
フランシスは、めったに異議を唱えないが、「武器販売はスキャンダルだ」と述べた。
4月15日にローマのコロッセオで行われた十字軍通りの行列の中で、フランシスは世界の隅々で断片的に戦われた第三次世界大戦についての彼の懸念について話しました、そして、それらの懸念はインタビューでまだ彼の心にありました。「シリア、イエメン、イラク、アフリカでは、次から次へと戦争が起きている」と教皇は述べた。「すべての小さな作品には、国際的な利益があります。
「自由国家が他の自由国家と戦争をすることができるとは考えられない」とフランシスは続け、「ウクライナでは、 紛争を引き起こしたのは他の人々だった」と付け加えた。
フランシスは、ウクライナ人は第二次世界大戦とソ連占領の余波で深く傷ついた「殉教した人々」だと述べた。
ウクライナでの紛争は、バチカンとハンガリーの指導者ヴィクトル・オルバーンとの関係を改善したようで、彼は5月9日に紛争を何とか解決するロシアの計画を教皇に語った。「私はそれが事実であり、それが最近のエスカレーションの迅速さを説明することを願っています」とフランシスは言いました。
「私は悲観主義者ですが、戦争を止めるためにあらゆる可能なジェスチャーをしなければなりません」と教皇は付け加えました。
つまり、ローマ教皇は実はNATO側がロシアを脅したことのほうに深く憂慮しており、少なうともある程度ロシアの立場を考慮して、間を取り持ちたいと意図してプーチンに会いたいと言っていることが明白である。教皇が言及した残虐行為も、今回の軍事行動でロシア軍が行った残虐行為を止めると言っているのではなくて、ロシアの軍事行動以前にドンバスで3000人以上がなくなった内戦、ウクライナや日本の識者が必死でなかったことにしている、ウクライナ側の残虐行為について言及しているように思える。
だから・・・我々は日本のメディアに何か期待してはいけない。彼らは必ず嘘をついているのだ。必ず、必ず、嘘だ。NHK、TBS、共同通信、朝日新聞、何一つ、どこ一つ、正しいメディアはない。我々素人ですら、今時「全文は何を言ったんだろう?」とネットで探せばその情報を得ることができる。日本のメディアはそれを必ずゆがめて伝えるのだ。
なんのために!?それはまた別の話になるのだろう。自分もメディアの中の人に聞いてみたいものだ。