一つは、コンピュータプログラムというものは、プログラマーの思い通りになる。そこで進化のような予測不可能な動きを再現するためには、疑似乱数というものを使う。もしプログラム通りなら、たとえばすべての生物は同じ方向に進化することになる。いろいろな生き物ができる素地がない。そこで、疑似乱数を使って、疑似突然変異を起こし、こうした突然変異した個体通しを競わせる。するとプログラマーが予期しない動きをプログラムがすることになる。
自然界では、この「予期しない動き」は、聖霊によってもたらされる。聖霊・神をプログラムで再現することは出来ない。
それでも、このai(artificial intelligence=人工知能)が、驚くような成果を見せているのは確かで、そのうちに人間にとって代わるのではないかということは言われている。
もしこの前提を覆す何かが発見されるとすれば、ある演算をするために必要なエネルギーが、演算によって生み出されるものより大きいという証明だろう。
今は、コンピュータを動かす潤沢な電源がある。でも、最終的にそういう具合にエネルギーを使っても、コンピュータが生み出す知能がエネルギー問題を解決できないということが証明されれば、やがてコンピュータは廃れることになる。