ASCがサインを移る、という表現についてご質問をいただいた。よく使ってはいるのですが、なかなか難しいと思いますので、もう一度詳しくまとめてみます。
今回たまたま本日9時に東京でお生まれになった方がいるとしましょう。
このようなホロスコープになります。
この方はASCかに座13度16分、色白で頬っぺたの愛らしい赤ちゃんなのだろうと想像できます。
1日1年法では1年後の運勢は1日後のホロスコープで見ます。全く1日後、30日9時のホロスコープを見てみます。
天空は一日で一周します。11時ごろになればASCは獅子の辺りに、午後になれば乙女の辺りにとどんどん動いていって、1日後にはほぼ同じ場所に帰ってきますが、全く同じ場所に戻ってくるわけではなくて少しずつずれます。30日には蟹の14度08分にあります。
これはちょっとずつずれて行って、1年で元の位置に帰ってくることになります。1年は365日、1周は360度だから1日に大体1度ぐらいずれることになるわけですが、緯度などの関係で誰もが1日1度ぐらいというわけではなくて、多少のずれがあります。この方も1度よりだいぶ小さいですね。
このようにして5月1日、5月2日・・・とホロスコープを作っていくと、ASCは14度、15度、16度と少しずつずれていきます。計算してみますと21日後にかに座をオーバーしてしし座に入ります。
それで、この計算で私は「21歳になると何らかの変化がありますよ」と皆さん方に申し上げているわけです。さらにこの方を計算してみますと、58歳で獅子から乙女に移ります。
人によって多少の差があるとはいえ、ざっと1度は1年前後、そうすると1つのサイン(星座)をASCが移動するのに大体30年前後、20数年から30数年かかることになります。
だから、かなり早くお亡くなりになるような方を除いて、職場を定年退職するぐらいまでの年齢の間に誰でも2回ぐらいはきっとASCがサインを移ることがある、ということになります。
サインが移ると、何らかの形で人生のテーマが変わり、その何年にもわたってそのテーマが続くことが多い。今まで私が知っている例でいうと
- 住所が変わる。
- 結婚する
- 特定の職業についたり、その職業に直ちにつかなくても「これを自分はやっていこう」と決めて何かを始める。
- 退職する。たとえば起業したり主婦になったりする。
というような例を知っています。そして、その時期の活動やテーマの内容は、その時にASCがあるサインの意味に左右されます。
上のサンプルの方だと、多分21歳ぐらいに自分のしたいことが決まるとか、新しい環境に身を置くということになり、その後は獅子、つまり積極的に自己主張・自己表現していくということになるでしょう。そして58からは、乙女に象徴されるような、実務的な仕事に関わられるのかもしれない、というようなことになります。