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可能性の穴を埋める

コンピュータができて、誰もが最初のころはコンピュータ・実行知能が託宣を述べる、みたいなことを考えた。コンピュータができて、宗教のようなものはなくなるだろう。それに代わってコンピュータ様がお答えになる、そういうことを言う人がいた。

そして、Yahoo!占い、みたいなので、生年月日を入れると回答してくれる占いサービスみたいなのは実際できた。しかし、それが十分な満足を依頼者に与えてくれているかというと、そうとは言えないと思う。

 

コンピュータができて本当にすごい変化というのは、計算が簡単になったことだ。そして、今まで見ることができなかったものを見ることができるようになった。

今自分がやっているように、表を作る、などということは、コンピュータのない世界では思いもよらないことだったと思う。一人分の表を作るのにひょっとすると1週間ぐらいかかるのかもしれない。でも、そこですべての情報が網羅できるわけではない。「この線で行けるかもしれない」みたいなのを調べて、「あれ?これも調べてみたらいけるかもしれない」と思っても、簡単に追加したりはできない。

 

統計的な結果というものを考えたときに、疑似科学というか、オカルトというか、そういう類のものは「そんなの偶然に決まっている」とか「確かに当たっている」とかいう主張があったとしても、どちらの主張に対しても「まあ、そういう可能性もあるかもしれない」というのを、従来はいうことができた。

しかし、そんなに言うならコンピュータに計算させてみろ、ということが簡単にできる。Aさん、Bさん、Cさんの表を作って、「はい、この人はこうですね、この人はこうですね」と検討することがいとも簡単にできる。50年も前の本を参考に「こんなことは実証されていない」みたいなことをいうのは全然ダメな時代になってしまったと思う。

可能性の穴を埋める」への4件のフィードバック

  1. ネコ

    結構前の話になりますか、(2015年4月)
    コンピューターと人間(阿久津八段)の将棋の戦いを観ました。私も、ヘボ将棋(両者下手すぎて詰めれなく、いつまでも終わらない)を昔、よくやりましたので、非常に興味深く観ました。
    結果、裏話は色々あるようですが、初めて人間が勝ちました。
    そして、コンピューターと人間の竜王戦は、もうやらないらしいですね。
    インタビューに答える勝者の話しですが 、
    「将棋の精神的に追い込む心理作戦の詰めなどに対し、コンピューターとの対戦、どう思われますか?」に対し、
    阿久津八段は、「やはりそれは無理です。技は沢山もっていて強い、しかし、やはりコンピューターはコンピューターです、人間と対戦するということ自体、無理があると思われます」というような意味の返事をされていました。コンピューターと人間を同じ土俵では無理ということでしょうか。
    コンピューターはコンピューターで素晴らしいのでしょうが、データを入れたのは、人間でしかない。
    やはり、人間は、精巧に出来たコンピューターではないのでしょう。

    返信
    1. ネコ

      訂正させて頂きます。
      「コンピューターと人間の竜王戦」と書いておりますが、「コンピューターと人間の電王戦」の間違いです。お詫びして訂正させて頂きます。失礼いたしました。

      返信
      1. simpledirect 投稿作成者

        ネコさん、こんにちわ。

        対局を見ていないのですが、ただ将棋のようなゼロサムゲーム(必ず勝敗が決まるゲーム)では、いずれコンピュータに勝てない日が来ると思います。将棋よりずっと手が少ないチェスでは、もうコンピュータ優位が決定的になりました。
        これは、昭和の間は将棋や碁でコンピュータが勝つのは絶対無理だ、四段ぐらいがいいところだろうとは言われていました。

        占星術の場合も計算上はそうなる可能性はあるし、ある意味実際そうなっているかもしれない。ただ「どうなれば当たったといえるのか」という基準がまだはっきりしない。その判断が人間側にゆだねられている。その気づきの部分が、コンピュータによってもっと発展する可能性がある、ということになると思います。

        返信
  2. ネコ

    その判断が人間側にゆだねられている。
    本当に仰る通りです。
    「もう対局を止めよう」という主催者側の言う意味がよく解りました。
    ある意味、同じ土俵に立てないという事でしょうね。

    返信

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