Yahooニュースに目標値改訂で話題、血圧「130/80」の人がすべき生活改善という記事が出た。
前にハチに刺されて病院にいったら、血圧が高いと言われた、という話を書いたし、調べてみようと思った。こういうことのようだ。
- 1983年に当時の厚生省が発表したガイドラインでは、140/95が正常で、治療を要するのは180mmHgだった。つまり高血圧というのは180mmHg以上の人のことを言った。当時の治療対象者は190万人で、人口全体を1億と考えれば、2%に届かない。
- 2004年に日本高血圧学会が、130/85を正常値とし、140mmHg以上を高血圧とした。
ここで40mmHgも値の基準が変わった。治療対象者はおよそ3000万人から4000万人、だいたい日本人の3人か4人に一人は治療を要するということになった。 - 2014年人間ドック学会と日本健康保険組合が、147mmHgは正常な値だという、学会と違う発表を行った。しかし、これは医療界・製薬会社などから散々に批判を浴び、有名無実になっている。
- 2019年に発表のガイドラインでは、基準値こそ変わらないものの、患者さんの降圧目標が130mmHgに下げられることになった。
さて、高血圧で薬を処方されるのは日本だけなのかと疑問に思い、ギリシャ語で検索してみた。すると、実はほぼ同じ基準が出てきた。欧州の高血圧学会では140以上をグレード1、160以上をグレード2、180以上をグレード3としているようだ。
またWHOが出しているであろう、国別の高血圧患者の割合というグラフも出てきた。
http://top10.sakura.ne.jp/WHO-BP-01-AGE25-PLUS.html
少なからぬ国で国民の2人に1人が高血圧、全世界で見ても人類の40%が高血圧だ・・・と彼らは考えていることになる。
さらに、医療現場で血圧は130まで下げたほうがよい、ということになると、日本人では実に6300万人、半数以上が対象になるのだという。
本当に理解できない。
日本人を血圧の高い順に一億人横に並ばせておいて、ちょうど真ん中の人、5000万人目ぐらいの人は、高血圧ということになる。
異常というものは、薬を投与しない状態で、特に外面的な症状もない方で、例外的に5%程度の人とか異常だというのなら、まだ分かるような気もする。
しかし、普通に生活している状態で4割、5割の人が、特段めまいがするわけでもなく、歩くのに支障があるわけでもなく、熱が出るわけでもないのに「あなたは病気です」といって薬を処方されるというのは、やっぱりおかしいのではないか。
たとえば、ある特定地域の住民の半分とか3分の1とかに、薬を投与して自然な数値を変更するということをするのであれば、これは大きな、また危険な社会実験であり、当然その投薬によってあらゆる疾病の変化がないか継続的な調査が必要なのではないか?
もし、人口の半分の血圧を人工的に下げることによって、脳梗塞や心臓発作が減ったとしても、自然な状態が壊れるわけだから、一見それとは関係ない疾病が増えるということはあり得るからである。
これは、どう考えてもおかしいと思う。
さらにおかしいのは、そういうものが堂々と大手を振ってまかり通っているところだ。そこで良心的なお医者さんは「学会はあんなことを言ってるけど、みなさん、これはダメですよ」と言わないといけないと思う。メディアも学者さんも言わないといけない。
テレビは無理だな。製薬会社の広告には、おそらくもっともギャラが高いであろう女優が登場する。彼らは儲かって儲かって仕方がないのだ。
医者も儲かって仕方がないかもしれない。たとえば私みたいにハチに刺されるとか、インフルエンザにかかるとか、熱が出るとか、ちょっとしたことで医者に行く。そうすると「あなたは血圧が高いですから降圧剤を処方します」といって薬を処方する。
あんた、地域住民の半分に薬を出せるんですよ?絶対儲かるよ。
お医者さんって、嫌だな。お世話になるときはならないと仕方がないけど、要するに金の亡者やん。
>そこで良心的なお医者さんは「学会はあんなことを言ってるけど、みなさん、これはダメですよ」と言わないといけないと思う。
心の中でそう思っていても裁判になったときに基準を無視した治療をすると負けるので、そうしない医師が大半だと思います。
灸太郎さん、こんばんわ。
そうかあ・・・社会的立場があるわけですね。
それにしても、おかしいと思います。