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宗教に無頓着な日本人

いまでも日本人は宗教に無頓着だ。ほとんどの人が全然関心がないといっていいと思う。なんでも江戸時代末期に日本を訪れた外国人も同じような感想を抱いたという。

 

いつごろからなのだろうか。また全国でそうだということもないのかもしれない。

戦国時代、石山本願寺が勢力を持ち、蓮如が北陸に浄土真宗の拠点を作り、あるいは九州にキリシタンの拠点ができた時代、彼らはそれなりに熱心に信仰していたに違いない。今でも北陸で和讃を唱える風習というのは残っている。徳川幕府が宗教の布教を禁じてから、お寺さんもあんまり力がないのだろうか。

だからといって、カトリックのように宗教が力を持ちすぎるというのもどうかとも思う。

日本人が宗教に染まってしまわないというのは、ある意味愛すべきことだとも思う。

 

ヘブライズム、キリスト教に対するものとしてヘレニズム、古代ギリシャの科学的な態度が取り上げられる。

だけど、古代のギリシャ人はそれなりに信仰に厚い人々で、そのことはアテネを訪れたパウロも認めている。あるいは共産主義でない中国人の素顔みたいなものを考えたとき、彼らは彼らなりにやはり信仰のある人である場合が多いように思う。中国のお寺さんなんかに行くと、一通りお参りをするために結構厳しいことが要求されたりする。

日本は珍しい例なのだ。日本人にとって宗教はせいぜい趣味、物好きな人間が嵌るタバコみたいなもの、ということだろうか。

 

だけど、神という事実は存在する。なんとか、そこに至る道がなんとなく開けているという状態にしたいとは思う。

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