私の住んでいるところでも、県議会議員選挙が公示されました。
それで、今回の統一地方選の候補者は原発に対する態度を表明してほしい。
私の自治会では、具体的に原発事故が起こったときの避難計画が伝えられています。実際に福島で事故があったことを受け、原発の立地自治体だけではなく、原発から30km圏内の自治体も避難をする計画が必要になります。
私のところは、事故が起こると東広島に避難することになっています。これは地域によって違う。広島市に逃げる人もいる。他の市町村が避難先に指定されている地域もある。
簡単に言うなよ。
田んぼは捨てないといけない。着の身着のまま一旦避難することになるだろう。あれもこれも置いたまま、とにかく東広島に行かないといけない。
私の場合、多分自分の家族だけというわけにいかない。近隣の、原付にしか乗れないおばあちゃん、あるいはそういう交通手段を持たない人を放っていくわけには行かない。それも行政がある程度考えている。どこにどういうご老人が要るのか、昼間の間その人たちに手を伸べられる人は誰か、リストが作成されている。私はあの人やこの人の世話もしないといけないわけだ。
東広島の人だって大変だよ。突然遠くの人が大挙して「お世話になります」といって押しかけてくる。そりゃまあ、事故が起こって当面は皆親切で優しく世話してくれるかもしれないが、ずっと帰れない状況が続いてごらんなさい。そのうち、トラブルも発生するだろう。
納屋にお米があったとしても、それは置いていくことになるだろう。畑の葉物は放射性ヨウ素をかぶるから全滅するほかはない。お茶もそうなる。
福島で起こったことがそのまま起こる。後ろの雑木林に放射性セシウムが堆積し、畑全体が汚染される。上部の枯葉や竹や土を取り除いて、黒い袋に詰めてその辺に並べることになるのだろうか。
しかし、福島よりややこしいのは、この辺ははるかに温暖で雨も多いこと。次々と草や竹が覆い茂っていくことになるだろう。手が付けられるなくなるに決まっている。
また、河川を流れた放射性物質は、おそらく一旦宍道湖に滞積する。シジミや水産物は壊滅を余儀なくされる。十六島のノリも取れなくなるだろう。
それで、ともかく、事故が起これば東広島に逃げるという前提で、我々は生活するほかはない。福島であれがあったから、それはリアルなものになっている。あるはずのない事故が実際に起こった。
それでも、今まで震度7の地震が原子力発電所を直接襲ったということはまだない。震度6の地震では過去の事例では何らかの異常は必ず起こっている。
で、自分は「原発は必要です。やらなくてはいけません。事故が起こったら広島に避難しましょう。」と言っている政治家は、私はアホだと思う。事実上「あなたたちは、いつでも自分の人生を捨てる覚悟でいてください」といってるようなものじゃないか。
島根は保守王国だ。分裂選挙でも、結局自民党員にみな投票する。その結果、いざというときには安倍さんから党議拘束があるから、原発推進に我々が賛成したことになるのか。それ、かなんわ。