たまたま、ニュースでフロンディスティーリオ(φροντιστήριο)に強盗が入った、というニュースをやっていた。
フロンディスティーリオ。この単語、何十年ぶりだろう!
自分がギリシャに行ったとき、話に聞いたところではそれより以前は大学とかが外国人に割と門戸を開いていたのだけれど、そういうことがなくなって、ギリシャ語を勉強するためにはフロンディスティーリオに行かないといけなかったのです。
フロンディスティーリオは公立のきちんとした学校ではなくて、外国語とか、普通の学校の学科ではないことを教えてくれるところ・・・つまり、日本語でいう「塾」なのです。
それで調べたと思う。英語で該当する単語は何か、みたいな。結局英語に該当の単語はなかったと思う。
それで、日本語の「塾」に対応する単語を調べると、それもなかった。
なんというのか、カルチャースクールとか、予備校とか、そういうものと「塾」というのは必ずしもきっちり一致していない。かといってschoolというのは広すぎる。そもそもschoolはギリシャ語のσχολήなのです。
そうして英語の該当の単語は見つけられなかったのだけれど、性格上、これは「塾」のことだな、というのはなんとなくわかりました。
本当のところはわからない。アメリカやイギリスにそんなに長く滞在したことはないし。公立の学校とは別に、フランス語でもスペイン語でも、学校からちょっとはみ出した数学でも、教えてくれるところはあるのかもしれない。
ただ、これは「英語にはないけど、ギリシャ語と日本語にはあるんだ!」という最初の経験だったと思います。
そういうことって、語学を勉強すると、いろいろあります。
英語がすべてじゃない。
英語圏の感覚を全く疑いなく「これは正しいのだ」と信じてしまうこと、英語を標準と考えてしまうことは、必ずしも正しくないということを認識した一つの機会だったかもしれません。