今回の川崎中一殺害事件だが、警察が発表する前、テレビや新聞が報道するはるか前に、掲示板の2チャンネルやtwitterを通じて、犯人の本名や写真が明かされた。
もし、ネットの情報が間違っていたなら、それは誹謗中傷の類になるかもしれないが、結局そうして特定された情報は警察が発表した情報と同じだった。
また、そうして未成年犯罪者の情報が明かされるということ、私刑に対して、危惧する声もある。
一方で警察やメディアや既存の仕組みを物足りなく思う部分もみな感じているところだと思う。たとえば、今回の事件で被害者の情報は報道されているのに加害者の情報は何も報道されない。なんでもフジテレビが近所の方のコメントを実名入りで報道したそうで、加害者の家族以外は皆実名報道というおかしなことになっている。
自分としてはこうした動きに対して、単にそういうことをしてはいけないというだけではなくて、何か積極的なものとして考えるのがいいのではないかと思う。
目を覆うような殺人事件が起こった。そして、みんな噂している。誰も何も知らないはずがない。そういう状態で犯人が捕まらず未解決事件になるということに対して、自分もとても不信を抱いてきた。
思い出されるのは、2007年京都の岩倉であった精華大学のマンガ専攻の学生さんが殺害された事件である。多くの人が現場を目撃していて、ものすごい特徴のある犯人像であるにもかかわらずそのときはつかまらなかった。
当時ツイッターはまだなかったし、2chはあっても、今のように情報を集約したりはしていなかったと思う。もしそれがあったら、犯人はもっと早くつかまっていたかもしれない。
警察のできないことを、ネットはあっという間に行うことができるということ、それは法律的にヤバいこともあるかもしれないが、逆に有効に使うことができないだろうかと思うのです。