ほんとは「進撃の巨人」とかが見たかったのだけれど、今年は何かと忙しくてほっこりできるタイミングがなかった。で、ちょっと時間ができた、と思ったので、スター・ウォーズを見てきた。自分も子供のころ第1作を見たし、大体その後の作品もテレビだかなんだかで見ているし、文庫本も少し見た。これだけ宣伝されているのだからいい作品なのだろう、みたいなことだったのだが。
終わってしばらくして、つまらなかった。どうも釈然としない。満足感がない。
つまらん。つまらん。つまらん。
でもその時はなぜそう思うのかよくわからなくて会場を後にした。
色々な前提が覆っている。
ストーム・トルーパ、帝国軍の兵隊さんたちだが、みんな真っ白で同じヘルメットをかぶっている。前の映画では、この人たちはオビワンの敵役の泥棒のクローンという設定だった。このクローンが出現する以前は、大量生産のドロイド、つまりロボットが中央制御で兵隊として動いていた。これ、合理的ですよね。しかし、そういうドロイドは中央制御しているセンターを攻撃されると皆一斉に倒れてしまう。その点クローンならみんな下っ端だけど、一応自分の考えを持って動ける、みたいなことで、それはそれなりに筋が通っていると感じていた。ところが、今回のトルーパはいわば徴兵したやつで、ヘルメットを脱いだにいちゃんが帝国に対して裏切りを働いてしまう。誰かを殺すと血が噴き出てヘルメットに血がべっとりついたりする。
30年前に行われた大きな改革が伝説になっている。そんなことがあるだろうか。フォースもジェダイも皆本当だ、とハン・ソロがいう。それ、500年後のセリフでいいんじゃないですか。
革命軍の英雄のハンソロは、レイア姫と子供をもうけた後、密貿易商売に戻って借金で殺されそうになっていて、その息子はルークからフォースを学んで闇に落ちて帝国軍のえらいさんになっている。もし誰かからその話を聞いたときに、「ああ、いろいろあったんだな」とその人の人物像を思い描くことができるだろうか?
そもそも帝国は滅んで共和国が支配する世界になって30年後に、すでに「レジスタンス」がいる。たとえばナチス第三帝国が滅んだあと、1975年に「レジスタンス」がいただろうか?
また帝国軍は・・・たった30年で、しかも一度滅んだはずだ・・・複数の星を破壊できるデススターのちょっとおおきなやつを作っている。破壊の仕方もほぼ一緒で、なぜか弱点があって、一点攻撃で簡単に壊れる。最終兵器の攻撃の何秒か前にレジスタンスが弱点を攻撃し、そのデススターのおっきなやつ、キラースターですか、が爆発する。君たちには学ぶということがないのか?
このキラースターは、恒星のエネルギーを吸い取って充填し、複数の星を壊すことができる。ただ、問題はその流れだ。
第1作、デススターの時は、レイア姫が囚われになっており、革命軍の基地を明かさなければ、姫の故郷のオルデランを破壊するぞ、と帝国の連中に迫られる。そして、姫は基地を明かす。これも嘘なのだが、しかし、とにかく基地を白状したにもかかわらず帝国は無常にオルデランを破壊する。その時オビワンはフォースの力で多くの人が一斉に亡くなったのを感じとる。彼らがワープを終えると目的地のはずのオルデランがない。
これ、映像云々は別にして、ストーリーとしてはすごく説得力があるし、その駆け引きにもリアリティがある。
ところが、今回そういうことが全くない。やたら複数の星を破壊するだけだ。なぜ?
まだまだあるんですよ。つまらんところが。
自分はつまらんと思ったのだが、あちこちで絶賛の嵐だ。宇多丸さんがほめているのにはちょっと残念。酷評してくれると思ったのだが。
それでYahoo映画のレビューを見てみたら、同じような感想を持った人がたくさんいた。ちょっと安心した。感想を見渡すと、両極端ですね。ほめている人はものすごくほめているし、評価の低い人はとことん低い。私のフィックスドサインが前提の覆るのを見過ごせないのだろうか。
でもまあ、いいや。見たからこそ、心置きなく酷評できる。ひどいもんだ。
観たことないんですよね、スターウォーズ。同じ宇宙でも神話とか占星術は好きだけど宇宙人とかSF的なのとか、歴史上実在していない戦争とかダメで。
でも今回絶賛されているし病み上がりで部活行けてない息子が観たいというし、じゃあ行こうかな、と少し思ってウィキで今までのストーリーを読んでみたけどやはり頭に入ってこない。
そして管理人さんのこの記事。
やっぱやーめた。ちびまる子ちゃんでいいかな(笑)
大変参考になりました。ありがとうございます!
あめさん、こんにちわ。
最初のスター・ウォーズを兄弟と一緒に親に連れられて子どもの時に見に行きました。
そういう意味では、お子さんが行きたいと仰っているのに、すみません。
だけど、私の感想はそういうことです。