出生図に何かのアスペクトがあって、それがとてもタイトな場合。色々見ていると、一般にいわれるように「より強い」というだけでなく起こる出来事の時期的なものにも影響がある、ということを最近痛感している。
たとえばこの方は第5ハウス、第8ハウスで火星と土星のとても強いスクエアを持っている。通常はアスペクトがあるといっても両方がぴたりと同じ角度ということはなくて、多少違っている。一方は15度で一方は18度、正確なアスペクトには3度離れている(これをオーブといいます)けれども、アスペクトは成り立っています。
しかし、時々オーブがとても小さくて、角度がほとんどぴったり同じアスペクトを持つ人がいる。オーブが小さいとタイトなアスペクトという。
こういう方の年運を出していく。すると、進行しているASCや惑星、月がそのアスペクトを作る惑星に何かのアスペクトを作るときがある。
たとえば上の場合、ASCが土星にトラインになっている。こういうときに、ひょっとすると出生図中で示された第5ハウスの土星に関する出来事が起こったのではないか、と考える。
時をおかずして、火星ともクインカンクスになるはずだ。もし、オーブが1度あれば、2つの出来事は1年程度の時間をおいて起こるはずだ。オーブが大きければ、その出来事の時間的間隔が大きくなる。結果的に30歳、続いて35歳と何か関連した出来事が起こった、というようなことになる。だが、オーブがほとんどなければ、その出来事は同時に起こる。同時に起こるというよりは、それで示されたより大きな出来事が起こるのかもしれない。
月の場合、1度違うと大体1ヶ月違うと考える。普通6度もあればアスペクトは十分成立するわけだから、2つの出来事は1年ぐらいの間に緩やかにおこるかもしれない。だが、オーブがほとんどなければ、これもほぼ同時に起こる。だが、月は年運で早く動くから、3年足らずたてば、またこのアスペクトに月が何かの形で刺激するときがくる。
結果的にこうした方の年運を見ていると、ドーンと大きな出来事が起こる時期が人生で何回かある。
出生図でアスペクトがタイトだということは、出生図中でなんとなく強い意味があるということだけではない。時間的な流れにおいてその出来事が集中して起こるということになる。