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ワルハラ宮

昨日大河ドラマの一シーンで、平家打倒を掲げて蜂起した頼朝に加勢しようという安房のお侍さんが、60を過ぎて合戦でひと働き出来る機会が来るなど、願ってもないことだ、みたいなことを言っていた。昔のお侍さんはとんでもなく豪快で、合戦上に出て死ぬのが彼らの本望だというわけだ。

似たような話が北欧にある。彼らにとっての天国は「ワルハラ宮」と呼ばれ、合戦で勇敢に戦って死んだ兵士はワルハラに行くのだという。そこでもお昼の間は戦いに明け暮れ、死ぬと夜の間に元通りになって、翌日は翌日で戦いを始める。オーディンは神々の黄昏、終わりの日の戦いに向けて、勇敢な戦士をワルハラ宮に集めておくのだという。

一方病気で死んだ人はヘルのところに行く。ヘルは巨人の血を引くロキ・アングルボダの娘さんで、終わりの日に神々を襲うというフェンリル狼とミッドガルト蛇の妹になる。おそらくこのヘルという女神の名前が英語の「地獄」の語源なのだろう。

 

自分はまだ死んだわけでもなく、死の病にかかっているわけでもないが、周囲にはたくさん年配の人がいる。みんなたいてい大きな病気を持っている。ガンだとか心臓病だとか。でも、なかなか死なない。多くの人は死を恐れておらず、早く逝きたいなどという人もいるが、じゃ、さっさと死ねるかというとなかなか死ねないらしい。ま、医療技術も発達してますしね。

ところが、死が怖くないといっているその方たちも、痛かったり苦しかったりするのは嫌なのだ。

 

でも、たぶん死は後ろからこっそりやってくる。

さっさと楽に逝きたい!でもなかなか楽には逝かせてくれない。痛かったり苦しかったり、不自由だったり、いろいろなことが押し寄せてくる。

でも、たぶんそれが「死」なのだと思う。

 

そう思うと、なんとなく鎌倉の武士の人々や、北欧のワルハラに行きたがった人たちが何を考えていたのか、少しわかるような気がする。一大事をなすぞ!と決意して刀を振り上げて戦場で死ぬ。それは、たぶん苦しくないのだろう。

 

やっぱり、戦わなきゃな。何も刀を振り上げるとか鉄砲でドンパチするというんじゃない。でも、そこが仮に研究室であったにしろ、マラソンだったにしろ、戦うことができる人は幸せなのかもしれないと思う。

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