今年は大河ドラマが平清盛なのだそうだ。ちょっと早いかなという気もするが、いい選択ではないかと思う。
ちょっと早いというのはこういうことだ。
大河ドラマ、時代劇で面白いのは、大方戦国時代以降、信長、家康、赤穂浪士や綱吉、吉宗や大岡越前、あるいは開国期・明治ということになるわけだが、今の時代は明らかに平安時代に似ている。室町時代・江戸時代などとは違う時代なのだ。
昭和初め、外国と戦争があり、中央集権の国家があって、徴兵が行われ、朝鮮半島を従えた。戦争に負け、平和国家を宣言して軍隊は廃止され、農地解放財閥解体で平等に富が行き渡って一億層中流の時代が出現したが、小泉構造改革によって貧富の差が開いた。
ところが、古代において韓国に領土を持ち、中央集権国家があり、徴兵が行われて防人が九州に行き、戦争に負け、平和国家を宣言して平安京が作られ軍隊が廃止された。ちょうど現在憲法違反の自衛隊が出来ているのと同じように律令にない官職、つまり令外官として、宮城を守る検非違使という役職が作られた。
班田収受の法によって、民に平等に富が行き渡ったが、古代版構造改革、つまり三世一身の法、墾田永年私財法によって荘園ができ、貧富の差が開いた。
平安時代にはそれまでにない新しいメディアができた。かな文字である。比較的豊かだった民は、平等に歌を詠み文学作品を残したが、徐々に特権階級しか歌が詠めなくなった。教育の平等が崩れ、金持ちでないと進学が出来なくなりつつある現代に似ている。また、インターネットのような新しいメディアが普及した。
そのような時代に、東北を大津波が襲い、富士山が爆発した。そして、再び東北は津波に襲われた。
私の感覚では平清盛はもう一世代後なのではないかと思う。菅原道真だの藤原道長だの、時代劇としては面白くないだろうけど、そういう時代のことが進行中のように思える。
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今から2つの動きが注目できるように思う。
地方が強くなり、経済的・軍事的自立をするようになるということ。かつてそれは武士だった。現代でも、たとえばセコムや総合警備のような会社の需要は伸びているし、橋下さんや東国原さんのような名物知事が幅を利かせるということが起こった。この動きはさらに加速すると思う。
もうひとつは新しい経済の仕組みである。
平家はそれを海外の経済の仕組みの輸入に求めた。中国から貨幣を輸入し、それによる経済体制の上に政権を立てようとした。一方で、源氏はそういう経済体制から距離を置き、自分の土地の所有と農産物、およびそれを相互に守る仕組みづくりを行った。
多分。
そして最後は源氏が勝った。
TPPとか平成の開国がどうとかいう動きは、それはそれで進むのだろう。
だが、古代においてはそういう流れが勝つことはなかったということのように思う。
こんばんは。お世話になってます。
明日からですね、平清盛。この記事読んで「なるほど~!!」と叫んじゃいました。
星の配置も平安末期と似てるんですかね、平成が。
なにはともあれ大河ドラマ、楽しみです。
あめさん、こんにちわ。
星の配置が似ているか、という問題については、考えたことはあるけれども検証したことはありません。
すべきだとは思うのですが、昔の星の配置を計算しないといけませんよね・・・
通常の占星術以上の知識が求められると思うのです。