一応「ぴちぴちピッチ」の中では、リナさんが漫才とかお笑いにはまっている設定になっていて、漫画の中で設定されたお笑いをそれなりの翻訳でギリシャ語でも披露はしている。
だけど、最近日本と同じようなお笑いを求めるのは、外国ではなかなか難しい問題なのだろうと思うようになってきた。
自分自身も漫才とかは嫌いではなくて、たとえばいい漫才だったら翻訳してみたらどうか、と思うこともある。
お笑いが全く通じないというわけではなく、日本エレキテル連合さんは各国語で「ダメよ、ダメダメ」に挑戦して笑いをとっていたし、ゆりあんレトリィバァさんがハリポタのピアノネタを外人の前でやったりしたことも知ってはいる。Youtubeを見ると、日本の漫才の下に台湾などの字幕がついたものもよくある。
だけど、思うに、ヨーロッパの言語は「聞いてわかる」ということを前提に作られた、表音文字で書かれる言語である。同音異義語が、そんなに沢山はないのだ。ギリシャ語なんかの場合には、ほとんどないのではないか。そうすると、ほとんどのジョークは無理だし、そんなに沢山はできないことになってしまう。
英語の場合は活用がないし、外来語も多いから、単語を構成する文字の並びにバリエーションが多い。しかし、ギリシャ語は、語彙はこれでもかというほどたくさんはあるのだけれど、最後に来る文字は活用によって大抵同じになる。シグマとかオミクロン、エータなどで終わる単語ばっかりだ。
ギリシャ語じゃないけど、ほら、クロアチアのサッカー選手ってモドリッチだのチリッチだの全部名前が「ッチ」で終わるじゃないですか。あんな感じですよ。
単語の構成も長い単語だったとしても、前置詞や既存の単語の組み合わせだったりする。そうすると、クロスワードパズルみたいな、連想できない単語、あれもこれもあってどれかわからない、ということがあんまりないのではないかと思う。文字の種類だってそもそも少ないのだし。
そうすると、日本のクイズ番組とかも、多分他の言語では成り立たないと思う。
よく英語のお笑いの人は政治家の真似をするとか、いわゆる風刺をするみたいなことをいう。ギリシャのニュースでも、別にそんなことは聞かなくてもいいのに・・・というようなハリウッドの俳優のニュースなんかがよく出てくる。
多分外国語でお笑いをしようとすると、そういう内容は避けて通れないんだろうな。