アメリカにヨガ・インド思想を伝えたスワミ・ヨガナンダのお師匠さんのスワミ・スリ・ユクテスワは不老不死の聖者のババジに依頼され、聖書とインド思想の比較研究の書である「聖なる科学」を著した。そして、その中でも7つの世界について語っている。森北出版社から出版されているこの部分の要旨を(しかしほとんど大部分になってしまうが)引用してみる。
サティア・ローカ 第七次元の世界
究極の信の実体である父なる神の世界。この世界は、いかなるやみの被造物も、光の被造物も、これを説明することが出来ず名前の付けようがないためアナーマ(名前のない世界)という。
タポ・ローカ 第六次元の世界
聖霊の世界。聖霊はいかなる有限の概念にもその普遍性を妨げられないため’永遠不変の忍耐’といわれる。ここは神の子と言えども、そのままでは近づくことができないため、アガマ(近づきがたい世界)という。
ジャナ・ローカ 第五次元の世界
聖霊の反映である神の子の世界。個別観を持つ自己の観念がこの世界から始まる。マーヤの支配下にある被造物には理解することができないのでアラクシャ(理解しがたい世界)という。
マハー・ローカ 第四次元の世界
宇宙原子の世界。マーヤ(インド思想でいう世界は幻であるということなのだけれどもその幻影)の創造原理がここから始まる。このマーヤがキリスト教でいう「やみ」に当たるとユクテスワは指摘している。またこの宇宙原子は「時間・空間・原子・波動」の観念を生み出すとしている。この上を聖霊が照らしているが、宇宙原子はこれを跳ね返してしまい受け入れることがない。この世界は聖なる霊の世界とマーヤ(現象)の世界の通路のようなものでダシャマドワーラ(門)といわれる。
スワー・ローカ 第三次元の世界
宇宙電気とその属性の世界。この世界にはまだ物質はもとより精妙な被造物(幽体)も存在しないためマハシュニヤ(超真空の世界)という。
ブーヴァ・ローカ 第二次元の世界
宇宙電気の電気的属性の世界。この世界には精妙な被造物はあるが、粗雑な被造物(物質)は何もないため、シュニヤ(真空の世界)という。
ブー・ローカ 第一次元の世界
もっとも粗雑な属性である物質の世界であり普段見ている世界である。