今日もギリシャ語のニュースを見ていたのですけど、アイ・ヴァシリスがダフニの小学校に来ました、という字幕が出ている。そしてみていると・・・これはサンタクロースではないか?
だって、サンタクロース(聖ニコラオス)じゃなくて、ヴァシリスということは、聖大ワシリイ(メガス・ヴァシレイオス)のことじゃないですか。聖ニコラオスは小アジア半島の海沿いの町ミラの大主教さん、一方で聖大ワシリイはニッサのグレゴリオス、ナジアンゾスのグレゴリオスと並ぶカッパドキアの三師父と呼ばれる聖人さんで、まあ、聖人さんではあるけど、違う方だ。
実は、ギリシャにいるときに友人から小学校の教科書を頂いて、勉強したことがある。その中の話の中で聖大ワシリイがお忍びで正月に尋ねてくるというのがあった。そこでお祈りをする際に、諸聖人の名前を記憶するのだけれど、決まって聖大ワシリイのところを言わないので、周りの子供たちが「ワシリイを忘れているよ」と指摘する、みたいな話だった。それで、「ああギリシャではワシリイが来るのだな」とは思っていたものの、だからサンタクロースとまるっきり同じだとは思わなかった。主教さんが来るんだろうとは思ったが・・・
それでΑΗ-ΒΑΣΙΛΗΣで検索してみた。するとWikipediaに載っている。その説明はまるっきりサンタクロースのものだ。実際に、「英語のサンタクロースまたはクリスマスファーザー、フランスのペール・ノエルなどと全く同じものです」などと書かれている。さらに注目すべき一文があって
Για τους Ορθόδοξους χριστιανούς ο Άι Βασίλης είναι ο Μέγας Βασίλειος
(正教のキリスト教徒にとっては、アイ・ヴァシリスは聖大ワシリイです)
なのだそうだ!ほんまスか?