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悪意に鈍感

悪意に敏感かどうかというのは、ある意味性格なのだろうと思う。そういうことは星にも出る。生まれ持ってのものなのか、あるいはそういう環境に生れ落ちることが運命なのかわからないが、敏感な人は存在する。

 

悪意に対して鈍感であるということは、ある意味騙されやすいということを意味する。

ある場合には、その鈍感であることが、その人の人生を左右するほどの大失敗になる可能性もある。また敏感な人にとても助けられる場合もある。とりわけ外国にいるときなど、相手がどう考えているかある程度敏感に察知する必要がある場合が多い。外国に住んでいると、日本人でも日本人らしさを忘れて狡猾になったり怠惰になったりしがちなものだ。信頼してかかっていると痛い目にあうこともある。

 

しかし、概して悪意に対して鈍感であるということは、楽な人生だと思う。

 

自分は、今までの人生では間違いなく鈍感なほうだっただろうと思う。

他人が発するかすかな妬み、言葉の端に除く皮肉、遠回しの嫌味、そういうものに気がつかないままスルーしてしまう。自分が仮に嫌われていても、それがわからないまま他人さんのところにのこのこ押しかけていく。

 

人生も長くなってくると、さまざまなシチュエーションを経験する。ある人は、他人に対して優越感を持って生きており、ある人は差別意識を持っている。それがある意味常識なのかもしれないと思うシチュエーションが存在する。

たとえば経済的な差みたいなものは確実に生まれてくるだろう。上流社会と付き合いのある人とか、経営者の集まりとか、レベルの違いを感じる場面というのもあり得る。ここで自分みたいなものが発言するのはどうだろうか?と思う場面もあるだろう。

そういう場所で「他人が自分をどう考えているだろうか?」ということに敏感だと、思い切った一言をいうことができなくなるだろうと思う。

 

しかし、たとえ他人がどう思おうが、自分の人生の足し算・引き算で、大した違いはない、と思ってしまえると、これはとても楽になると思う。

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