ホロスコープでの失せ物探しというのは、大体こんな感じで進められる。
ある人が「これを見つけて欲しい」というのを術者が聞いて、その時間のホロスコープを作る。今頃だと大体こんなかんじ。
まず、表示星を見つける。いろいろな場合があるものの、失せ物の場合ならほとんどのケースで第二ハウスの支配星ということになる。上記で言うと、第2ハウスは乙女だから、12ハウス獅子の水星である。
この水星のあるハウス、サイン(星座)、近くにある星、アスペクトを作る星などを検討してなくなったものがどんな場所で、誰がそこに持っていって、周囲に何があって・・・というようなことをお答えする。
じゃ、もしこれが2時間前だったらどうだろう。当然星は違う場所を示すはずだ。
たまたま、今「あ、あれがない」と思ったということが一定の必然性がある、ということなのだろうか。
自分が今思ったときに、自分の心が第二ハウスの方向を向いているのだろうか。
しかし、占星術は自分がいわば関与しない事象についても、同じように何かを示す。事件が起こると、このサイトでは被害者を見つけようとしている。第8ハウスが恐らく死者を表すという考えだ。すると、このホロスコープでは魚だから海王星が支配する。するとまもなく月が合だ、というようなことで事件への手がかりをつかもうというのである。
この場合は、だけど、第一発見者がこの人と関係なくてもいい。ばたっと行き当たって、やれ大変だ、と思って通報した時間なのだ。
だから、運命というのは、魔法のチェスの駒みたいなものだと思う。この場にいて、次に打てる手は右3つ前か前3つ左。個別のものが独立して存在しているわけではなく、自分が打つ手は他のものとの関係で決まってしまっているということだと思う。