「メンヘラ」という言葉をご存知だろうか。「メンタルヘルス」から来た言葉で、要するに「精神的に問題のある人」という意味です。
今、「キチガイ」「キ印」などは使ってはいけない、放送禁止用語になっている。しかし、ネット上で精神的に問題のある人は「メンヘラだ」と言われる。
メンヘラは放送禁止用語にはなっていない。テレビの出演者が「あいつはキチガイだ」と言ったら即座にアナウンサーが「先ほど不適切な表現がありました。」と謝罪を入れるが、「あいつはメンヘラだ」と言ったとしても多分それはない。
同様のことが、「アスペ」にも言える。アスペルガー症候群、高機能自閉症はちゃんとした病名で、児童相談所かなんかで専門のお医者さんが相談して「この子はアスペルガー症候群だね」と診断するようなものだったわけですが、あっという間に一般化してしまった。いま、「あいつはアスペだ」というと、要するに問題児のことです。別に診療を受けなくてもいい。そういうレッテルを張って差別することができる。「あきめくら」「ひるあんどん」はダメでも「アスペ」は規制されていないと思う。
だから、世間は残酷だよね。言葉狩りをしたところで、根本的な解決にはなっていないもの。