この相談者は学生で以前ご相談をいただいたことがあり適職のご相談だった。その時私のほうも海外に関係するであろうこと、研究職に向いていることなどをお答えした。今回新たにご相談をいただいた。
「こんにちは。
以前も一度適職の件で見ていただいた者です。その後大学の3年次に編入学致しまして(農学の分野です)、今大学3年生なのですが、大学を4年で卒業した後(2014年)、アメリカ又はヨーロッパに留学しようか日本の大学院に行くか悩んでおります。将来的には海外で働きたいと思っているのですが、留学して良いかどうか見ていただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。」
まずホラリーを見る。正直言って迷った。全般的な状況は留学に適しているのだけれど、OKだという星がないように思ったのだ。
「依頼者は第10ハウス牡羊にある月です。
留学、というのをどう考えるか迷います。
遠方、大学というのでは第9ハウスとなるでしょうから、水瓶、支配星天王星は月のすぐ近くにあるわけですが、3度の分離です。
通常、Yesを表す合が成り立つのは、接近の場合で、ちょうどの合か、1度分離ぐらいまでということになり、定石でいうと合が成り立たないことになります。しかし、月の速さを考えても、月や天王星が移動を表す意味を持つことを考えると、Noだ、と言ってしまうことがためらわれるような気もします。
仮に留学がほかのサインであらわされるとします。
第3ハウス、勉強や旅と考えます。太陽はクインカンクス、だけれどもこれも4度の分離です。土地、と考えると水星でこれはクインカンクスが成り立ちます。何らかの変化があるかもしれないという風にも見えます。
盤全体の雰囲気として、金星・木星が上昇しています。
火星・土星は下降しています。周囲の環境が留学などに適した状況なのではないかと思えます。
また留学について絶対NOだ、という基準が見当たるわけでもありません。
ですから、絶対留学されますよ、とは言えないけれども、あるいは最近そのような話があったのではないか、そしてチャンスがあるのではないかと思います。」
この方の出生図を見ると、研究職や海外に向いているというものの、同時に家庭の問題との間で苦労する。今から3年間、ASCが山羊の27度付近、9分割した時の乙女に入る。海外に渡航するにしてもしないにしても、今から3年間研究とか学問とかに携わるのではないかと予想ができる。そして2015年に何か成功的な出来事があって、2016年からより広い交友関係ができていくと考えられる。水瓶なのだから、この時から海外という考えもあり得る。今話があって逃したとかそういう状況なのかもしれない。
すると、依頼者さんからは「最終的に海外で働くのなら留学しなければならないと焦っていた。国内でも十分高い研究環境があるし、すぐに留学しなくてもいいようなので安心した」という旨の返信を頂戴した。
私もそう聞くと、なるほどと思った。