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ルビコン川を渡る

「ルビコン川を渡る」という表現は日本でもされることがある。

実力のあったカエサルがガリア総督に任ぜられた。というか、いわば左遷だったが、ガリアでカエサルは成功をおさめ、ローマの中でもますます名声が高まっていた。そのとき元老院がガリア総督を解任するので単身帰ってこいと命令を出した。ルビコン川を越えてローマに入る際には武装解除するのが習わしで、軍隊を引き連れて帰ることはローマへの反逆とみなされる。しかし、元老院の言う通り、単身で帰れば失脚することになり、あるいは命すら危うい。

どうする、カエサル?

彼は「賽は投げられた」といい、軍隊を引き連れてルビコン川を渡った。ローマ市民はカエサルを歓迎し、結果彼はその後の地位を確固たるものにした。

というわけで、日本で「ルビコン川を渡る」といえば、引き返すことのできない重大な決心をする、という意味で使われる。

 

ところが、ギリシャ語のニュースを聞いていると、割としょっちゅう「ルヴィーコナ」という単語を言っている。これ、そんな重大な決心なの?と最初のころは思ったわけだが、要するにデモ隊が入っちゃいけないところに入った、みたいなケースでは「ルビコンを越えた」といっているようなのです。

εισβολή μελών του Ρουβικώνα σε συμβολαιογραφείο στα Εξάρχεια.
(エクサルヒアの公証人役場へ、メンバーがルビコン川を越えて侵入)

エクサルヒアはアテネ工科大学の蜂起があった場所の近辺で、今も活動家さんが火炎瓶を投げて機動隊と衝突するみたいなことがしょっちゅうあるみたいなのですが、中に入っちゃった、というわけですよね。今まで見た映像では、デモ隊がシャッターを壊して中に入るようなシーンでも「ルヴィーコナ」と言っていました。

う~ん、それちょっと違うんじゃない?だけど、これがギリシャでの慣用的な表現ということなのでしょう。

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