ギリシャ語でぴちぴちピッチを聞き始めてから、もう1年半になります。時のたつのは速いです。楽しがったということだろうな。
ずっとギリシャ語も耳が慣れてわかるようになった。だけど、もしこれで試験を受けるとかいうことだと、それを使って言うとか書くとか、表現できないといけないですよね。そのためには主要なフレーズやセンテンスを覚えている必要があると思う。
シェシェとミミの最期の場面。
シェシェと仲たがいしている間にミミが立ち寄った友人が、実は人魚たちだった。人魚たちとの戦いで、それが自分を励ました友人たちであることに気が付いたミミは戦うのをやめてしまい、彼らのボスであるミケルに取り込まれてしまう。しかし、結局何が起こったのか姉のシェシェはわからずじまいになっていた。
ミケルに取り込まれて最期を迎えているときに、それぞれ姉妹への愛を確認しあった後、ミミはもし生まれ変わったら、引き合わせたい友人がいるとシェシェに告げる。そして
「きっと驚くわよ、シェシェ」と語りかける。
この「きっと驚くわよ」なんだけど、サエメネサフォニ、アデルフィ・シシと言っているように聞こえる。驚く、みたいな単語はないんです。
どうやら
θα έμενες άφωνη, αδερφή Σήση. (サ・エメネス・アフォニ、アデルフィ・シシ)
のようだ。
έμενεςはμένω、住む、とどまるという動詞の二人称単数の過去(君はとどまった)で、それに未来を表すときに使うθαがついている。άφωνηは日本でいうとphoneと関係がある言葉でphoneつまり声や音を出すを否定した形、声が出ないということになるから、大雑把な意味として「声が出ない状態にあなたはとどまります」なんですよね。あとθαと過去形になってる。なんで?
これは、仮定法の後半半分、英語でいうYou would keep silenceみたいな形で「もしその友人たちにあったなら」という前半部分が省略されている形なんだろう。だから「きっと驚くわよ」でいいわけだ。
こういうの、ひとつひとつ覚えておかないといけないよね。