ぴちぴちピッチの45話中で、カメラマンの柏木というお客さんが、パールピアリ(真珠ホテル)に泊まりに来る。何を撮るのですか?と波音が聞くと、「実際のところ今回は仕事ではなくプライベートです、冬の海が見たくて」のようなことを柏木氏は答える。
すると、その答えを聞いたタキさん、ニコラさん、ヒッポが続けて
「キザだ」「キザだわ」「キザですね」
と、独白する。
キザってギリシャ語でどういうんだろ。
話の中では
Τι γλυκό! (ティ・グリコ)
と言っています。直訳すると「なんて甘いんだ」ということになります。
グリコというのは、菓子メーカーのグリコさんと同じ語源の言葉で、甘いということ。「甘い」「優しい」とか、いわゆる英語でいうスウィートだとかハニーだとかいう親しい人への親愛の言葉みたいなのでも使われます。
もちろん、日本語のキザだと、やたらカッコつけてる的なニュアンスがあります。鼻につく野郎だ、みたいな表現として
ψηλομύτα (プシロミータ)
というような単語もあるのだけれど、これは本当に鼻につく相手に対して使う言葉で、ここで柏木さんはキザではあるが鼻につくわけではない。ふ~ん。グリコ(甘い)なんだろうな。