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18歳の投票

国民投票法が審議され、18歳以上が投票できるようになる見通しだ。普通の選挙では、まだしばらく20以上だが、こうした参政権も徐々に18に見直されていく方向だという。

 

18歳で、そういう国政のことが判断できるか、ということですよね。それでテレビなんかが街ゆく人に18歳の選挙権の是非について聞いていたりした。

自分はどちらともわからないが、自分がここでこういう政策に投票したことによって、何年後にどうなっているというのが思い描けるか、というのが一つの考え方だと思った。

 

そのことで思い出したのは、福島第一原発周辺の市町村のことだった。

あのとき、政治家も住民も、町長さん村長さんといった首長さんも、同様にこの危機的な事態に直面した。ところがほとんどの政治家・指導者・地域の指導的な立場にある年輩の人々は、たとえ30年かかってもこの土地に必ず帰ると主張した。

印象的なのは、あのときプーチン大統領が、ただちに「シベリアの土地を提供する準備がある」と言ったことだ。

そして震災から3年ほどが過ぎて若い人たちにインタビューをすると、「帰って生活できるなら生活したいけど、仕事も生活できる環境もない」という答えをするのが映されるようになった。そして国も全員帰還の方針を転換し帰還しない人々にはそれなりの援助をするという方向になってきた。

 

自分は、政治家や老人などが20年、30年かかっても帰るという選択をしたということが理解できなかった。

人生で、30年にわたって生まれ育った土地をどうしても離れなければならない、ということになったときに、他の住居を用意し、他の働き口を用意し、他の土地で人間関係を作らなければならないのは、当たり前すぎるほど当たり前のことだ。もし福島の人が生まれ故郷を離れて、山形なのか新潟なのか知らないけれども、どこかで10年ほど生活したとします。あなたの子供たちはテレビの高校野球や駅伝を見て、今住んでいる山形や新潟のチームを応援するでしょう。そのときに「あれっ、福島を応援するんじゃないの?」と思うと思いますよ。次の世代には次の世代の生活があるんだもの。

中には、30年後、やはり父祖の土地に帰りたいと思う人もいるでしょう。それはそれで立派なことかもしれない。だけど、そのときに周囲に商店もない、道路は整備されていない、郵便局は20kmほど先にあるとか、簡単なことじゃないかもしれない。そこで、やっぱり自分は帰れないよ、と思う人がいても責めることなんかできないはずだ。

 

本当は、一定の年齢になった人に選挙権が与えられるというのは、そういう判断ができるということなのだろうと自分は思う。

老人や年配の人というのは、そういう経験をしてきているはずで、そういう判断ができると期待されているわけですよ。

今消費税を導入したことによって、30年後自分や子供たちの世代がどうなるか、みたいなことが人生経験上ある程度わかるということが期待されているのだと思う。だけど、現実にはほとんどの人が目の前の価値観に飛びついているだけだよね。逆に18の人のほうが、ちゃんと物事を考えていたかもしれないとも思うし。

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