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思考に悪であることは感情に善である

これ、グルジェフが言った言葉なのだけど、正確な表現がなんだったか、ちょっと覚えていない。前後が逆さだったかもしれないし、「思考に善であることは感情に悪である」だったかもしれない。

 

だが、確かにそうだ。よくここまで単純化して表現したと思う。

 

アメリカ人、ディズニーとかは、よくもまあ懲りもせずに「真実の愛」を宣伝する。今度はマレフィセント・・・この映画も他の国では早くから宣伝されているようだが・・・で、アンジェリーナ・ジョリーさんが「この映画のテーマは真実の愛です」と言っている。えっ、またですか!

でも、日本人にとって「愛」などという単語は、一般的な言葉ではない。宇多田ヒカルが歌ったように「愛しているよりも大好きのほうが」ずっと普通だ。

 

若いときに聖書や、聖書でなくてもそういう考え方に影響された本などを読んで、愛だ愛だと言われても、「真実の愛ってなんやねん?」ということになってしまう。あなたが森の中で眠っていたら、王子様がやってくるのが愛なのですか?めでたしめでたしで結婚して子供が出来たら愛ですか。性的な愛とか利己的な愛とかそういうものを除いた、これなら真実の愛というようなものが、どこか手の届かない本棚の一番上の辺にかくれているのだろうか?

 

だけど、イエスが「愛しあえ」と言った時に、彼は明らかにその実体がわかってそういっているはずなのだ。そしてそれは私たちのあずかり知らないどこか遠くにあるものではなくて、大工さんや漁師さんがわかるものである。

その答えは、頭で見つけることはできない。それは感情の問題なのだ。間違っていてもいい。普通に「こうでしょ、それでこうでしょ、それからこうなってこうなって、これがこうなってこうなんです」と説明されて、「そんなのおかしいじゃないか、納得できない。」というようなものであっても、愛は愛だ。間違った愛が正しいとは言えないが、頭で考える正しいことと必ずしも一致しない。

 

感情は感情で、ちゃんと餌をやって、手綱を引っ張って、育ててやらなければ。

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