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彼らは何と戦っているのか

ロシアがウクライナに侵攻した。日本中がロシアに対する非難の嵐だが、自分はどうもいろいろ腑に落ちない。

 

侵略はだめ、実際に言ってることとやってることと違うじゃないか、というツッコミどころはあるにはあるが、プーチンの言ってることはまだわかる。

正教は、キエフ公国のヴラジーミル大公が洗礼したことでロシアに伝わった。東ローマはカトリックの十字軍に攻め込まれ滅亡の危機に瀕していた。いや実際滅亡した。それでキリスト教は一巻の終わりになってもおかしくなかった。だがロシアがその危機を救った。それはたとえばギリシャ人の修道士なども認めている。
ウクライナはロシアと歴史を共有したロシアの同胞だというのはピンとくる。

そのウクライナは一人西方に境界を接し、ロシアに敵対するNATOへの加入を進めた。
それだけではなくて、たとえば2018年にウクライナ正教会はロシア正教会から独立して別の総主教を立てた。この動きに対してロシアの総主教は分裂は良くないといって非難している。
正教では国に一つ教会が独立してあるのが普通だ。ソ連の間ウクライナとロシアは一つのロシア正教があり、モスクワの総主教の下にあった。しかし、ソ連崩壊後ウクライナは独立して教会を持とうということになったのだろう。しかし、そういう場合、通常はロシアの教会から分離した教会はロシアの教会を母教会として一応連絡を取り合うわけです。日本ハリストス正教会とか、アメリカの正教会もそうなっている。しかし、ウクライナはロシアと対抗するような形で教会を独立させた。もし国と国が争っても、両方を統率する宗教的権威があれば仲裁することもできただろう。どういう経緯があったか知らないが、その道は閉ざされてしまったのだろうと思う。
前のオレンジ革命のときに、西側の人間がウクライナに入っていろいろ工作をしたということはおそらく誰もが共通認識として持っていると思う。ソ連が崩壊して以降、ロシアは西側にある意味やられっぱなしだ。ワルシャワ条約機構がなくなったのに、なぜNATOは存続してロシアに向けて軍備を拡大してくるのか。その危機感はたぶんプーチンにはあったのだろう。
とにかくいろいろあったわけだ。

 

ところがウクライナ人の政治学者がテレビに呼ばれると、彼らはロシアはただ侵略するだけの国家だ、プーチンは侵略者だという。ただ殺戮するだけの悪者だとしか言わない。そればかりか、次は北海道だ、一緒に戦おうなどと言い出す。

たとえば東ウクライナのロシア人の問題はどうなったのか。彼らが殺されたり不利益を被ったということが、ロシアの侵攻の事由の一つになった。
そうすると、君たちは殺さなかったのか。停戦の合意を守ったのか。どうも話を聞いているとそうでもないようだ。
人数は多くないかもしれないが、ウクライナ人の中には、ロシア側に立って戦っている人、ロシアの侵攻を歓迎している人もいると思う。たとえばそういう人は戦後ウクライナ人によってリンチを受けたりしないのか。

もしここで、ウクライナの学者さんが「確かにロシアは長い間文化を共にしてきた国で、ロシア人一人一人には恨みはないが、これこれこのことがダメなのだ。今侵略してくるロシア兵に対しては銃を向けるが、最終的にウクライナに居住するロシア系住民は同じウクライナ人として大事にする」とウクライナ人が言ったとしたら、私は納得したと思う。ロシアが勝手に攻めてきたから火の粉を払うだけだ、というのならそういうことになるだろう。

でも、ウクライナ人はそうは言わない。アンドリーさんですか、いつもテレビに出る人。彼はウクライナ人はロシア人と民族的に違うという。ということは戦争終結後も民族的に違う東部の人間に対しては冷たく当たるということか。裏切り者として恨みを募らせるのか。

私の感覚がおかしいのだろうか。

 

ギリシャ人がトルコから独立するとき、ギリシャ人があり、イスラムに対する正教があり、ギリシャ語を話す同胞ということもあった。ふつうそうだと思うんです。ギリシャの立ち位置はオスマントルコに対してはっきりしていたと思う。

あるいは人々がヒトラーに抗ったときに、そこではファシズムに対抗するのだという問題意識があった。ソ連に対して人々が戦ったとき、拡大していく共産主義・軍国主義に対する戦いという意味合いがあった。

で、ウクライナ人が戦うにあたって、何かその標語のようなものがあるかというと、よくわからない。自分たちはウクライナ人で相手はロシア人なのか。ウクライナに住むロシア人も敵なのか。ウクライナ人もロシア人もいい人だがプーチンが悪いのか。ロシア人というのはロシア国籍を持つ人で、ロシア語を話すウクライナ国籍の人は違うのか。

そこで、ただひたすらロシア人を罵って、欧米や日本や国連を巻き込んでいる。

 

やっと自分でもなんかその問いを形にすることができたのだが、ウクライナ人は何を自分たちの中心と定めて何に対して戦っているのかが、自分はわからない。いま彼らはEUに参加すると言い出したが、それでいいの?要するに豊かな生活を享受したいということなのか。

今ウクライナは劣勢に立たされていると思う。しかし、仮に勝ったとする・・・ある意味ウクライナは勝ちそうな気がする。EUにも参加する。欧米から武器ももらう。ロシアは決済システムを止められて、経済も相当やばい。

で、もしウクライナが勝ったとして、そうすると最終的にはロシア人は滅びればいいということなのか。単なる恨みか。それともロシアも西欧化すれば満足なのか。どこが最終目的地なのか。

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