いろいろなところで、震災2年だからというので、調査が行われたり、番組が組まれたりしている。
そういうところで、時々疑問に思うことがある。
たとえば、今朝はラジオが、震災後に収入が減った被災者が半数以上いる、と言っていた。詳しい報道内容は
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130310/t10013084451000.html
で、半数以上というのは50.7%である。減ったというのは、「同程度」は含まれていなくて、「3/4程度になった。」「1/2程度」「1/4程度」「収入なし」などの合計ということのようだ。
一応そうではあるものの、一般的に転職した場合、収入が増えるのは3割程度と言われている。半数の人は職を変えれば当然減るのだ。しかも、多くの場合収入が増えた人は、それを目当てに転職しているのだから、それでも3割ということは、環境が変わって収入が増えるということは別に震災がなくても難しいと言える。そこで、震災がどういう影響があったのかということは、必ずしもこの結果からはわからないのではないか。
それから、放射能汚染地に帰れないという方の問題も良く報道されている。
これも疑問を持ってみている。
もちろん、つらい状況が降りかかってきたという事実が存在する。
だが、仮に10年は帰れないということになった場合、一家を支える世帯主のような人が一定の収入を得たり、取引先との関係を持ったりすれば、新しい土地で生計を立てる決意をするというのが現実的なのではないか。
もし福島の人が避難して東京に住んだとする。それで、都道府県対抗の駅伝大会とかがあると、自分は福島代表を応援している。しかし、子供が東京代表を応援していてギョッとする、というようなことは多分必ず経験することになるだろうと思う。考えてみりゃ当たり前だ。子供は東京の学校で東京の人と暮らすのだ。
まず最初に生きるということ、生き残るということが必要で、そのあとでそれが可能ならば福島でということで考えざるを得ないと思うのだ。
それに、本当に、震災が来なければこれらのことは問題にならなかったのか?私は福島のことは知らないよ。しかし、自分は山陰にいて、たとえ災害が起こらなくても、いずれ問題になることが問題になっただろうと思うんだ。別に災害が起こらなくたって、就職先がいっぱいあったわけじゃないし、子供の数だってどんどん増えていたわけじゃないでしょ。
私は遠くにいて、これは単なる意見です。しかし、私自身は安定した生活というようなのは高度成長時代の幻影だと思っている。
いろいろ大変でしょうが、前向きにとらえてほしいと思います。