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撤退の難しさ

「くるみくらぶ」の倒産のニュースでいろいろなことが頭をよぎった。

自分は以前旅行業界にいた。最初は原価計算の仕方を教えられて、課長にハンコをもらって見積書を出す、云々から始まった。完全にそういう商売なら、赤が出るはずがない。つまり旅館が5000円で飛行機が10000円なので18000円で販売します、みたいなことですね。
もっともそれで、ツアーが販売できれば、の話だが。

 

しかし、パッケージはちょっと都合が違う。一定期間を通してツアーを販売する際、ある出発日は完全に赤であることもあり得る。しかし、期間を通して凸凹をならせばこれぐらいの儲けが出る、みたいなことが必要になる。

また、一定の送客を達成したのち、航空会社からディスカウント分を受け取るキックバックという仕組みがあって、つまり「300人ぐらい送れば多分これぐらいもらえるだろう」みたいなのを仕入れ側は見越して航空運賃を設定したりする。だから当初の時点の原価は「見込み」なのだ。

仮にそうだったとしても、どこかの時点で「これは赤字だな」というのに内部の人間は気が付いていたはずだ。

 

一時は非常に販売した社長さんなのだから、能力はあったのだと思う。自分のようなものが四の五の言っても仕方がない。しかし、なんとかならなかったのだろうか。

 

あれこれ考えているうちに、これは撤退の難しさなのだ、と思った。これは旅行に限らない。

もしもう少し早く「うち、もうダメです!」と手を上げれば、多分もっと補償ができただろう。その時には多少資金的な余裕もあっただろう。

その多少資金的な余裕のある時に、80人の社員を解雇して、再就職がどうだとすったもんだして、またお客さんともやりとりをして、さっさと引き上げるというのは、これは大変なことなのです。今から起業します、展開します、拡大します、というときはイケイケどんどんで手を広げることができる。閉じるときは自分も社員もお客さんも困るという状況の中で、「今しかない」と決断しなければならない。

しかし、資金の余裕のある時は、「よし撤退するぞ」とは人はなかなか思えないものだ。「あともう少しここで集客すればこれがこうなって、ああなって・・・」といい方にいい方に考えてしまう。まして、起業家、新しいことにチャレンジしてきた人だと、簡単には諦められない。あそこでやめたことで、最大の成功を逃した、という可能性もあるじゃないか。

 

本当はここで占星術の宣伝をするべきなんだろうなあ。

 

しかし、自分としては
1.会計のことはできるだけ若いうちにしっかり習うこと
2.若い時に失敗すること
かなあ、と思います。この社長さんも皆さんからさぞかし恨まれるだろうが、それでも自分は今後の彼女の人生にエールを送りたい。こういうことって、あるよ。

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