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長~いギリシャ語

もうずいぶん昔の話だけれど、自分がアテネにいた時には、ギリシャ製品には近隣諸国向けに数か国の表記があった。たとえばオレンジジュースには

χυμό πορτοκάλι (希 ヒモ・ポルトカーリ)
Orange juice (英 オレンジジュース)
jus d’orange (仏 ジュ・ドランジュ)
Orangensaft (独 オランゲンザフト)

と表裏に2か国ずつの表記があった。
ネスカフェの場合にはラベルに英語とギリシャ語で解説が書いてあるのだけれど、上1/3が英語で2/3がギリシャ語だった。ギリシャ語の説明文は大体英語の倍あることになる。ギリシャ語は長いのだ。

 

「禁煙」という看板がありますよね。英語ではNo smokingです。

ギリシャのホールで「禁煙」に相当するところには

ΑΠΑΓΟΡΕΥΕΤΑΙ
ΤΟ
ΚΑΠΝΙΣΜΑ
(アパゴレーヴェテ ト カプニズマ)

と書いてある。アパゴレーヴェテは三人称単数の受動態で「禁止されている」、トは冠詞で、カプニズマは「煙を出すこと、喫煙」という意味の名詞だから、正しく、意味合いとしてとても正確です。でも長い。

 

今年は、結果はともあれ、ギリシャ政府の語学試験を何とか受けたい。それで政府の案内のホームページなんかを見ていて、必要な問い合わせができるように単語を書きだしたりする。すると、例えばe-mailに該当する単語は

ηλεκτρονικό ταχυδρομείο (イレクトロニコ・タヒゾロミーオ)

だ。イレクトロニコ、は「電子の」という意味の形容詞で、タヒゾロミーオは「郵便」だから、電子郵便には違いない。ついでに言うと「タヒ」は速いで「ゾロミーオ」は道のりみたいな意味だから、速く道のりをたどるもの、つまり郵便に他ならないわけだ。
日本語や英語でよくあるように同じ単語で名詞なのか動詞なのか形容詞なのかと迷うということもあまりない。たとえば英語だとfireだけ辞書で引いても名詞なのか動詞なのかわからない。語順や前後の単語を見て、「火だな」「首にするだな」と判断するしかない。その点ギリシャ語は正確で、イレクトロニコは形容詞で中性でとかきわめてはっきりしている。
でも長い。長いなあ。

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