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葬儀の段取り

私のうちでも近年葬儀を経験したが、同時に近隣の葬儀があると自治会のメンバーとしてお手伝いに行くことも多くなった。人口が減少しているとか、業者が進出しているとか、喪主さんが遠くにおいでになるとか、いろいろなケースが発生していて、葬儀の段取りについてミーティングを持つ機会があった。

会議の内容についてはここではしませんが、この辺では当たり前になっているシステムについて、改めて再認識することになった。そして、多分基本的なシステムは全国どこでも変わらないだろうと思う。

葬儀の時は、伝統的に地域の自治会が仕切る。地域の互助組織で張場だとか、お寺さんとのやりとり、火葬場のこと、埋葬のことなどを行うのです。かつては丸ごと葬儀費用まで預かったということだが、最近ではそこまでのことはなくなった。それでも葬儀の際のお布施とかは会長さんがお坊さんに渡すことになっている。

 

だけど、この自治会長さんは大変だ。自治会内の各家は別々の寺の檀家さんだからだ。そうすると、自治会長はその家がどの寺に属しているかを把握していて、X家で死者が出たらA寺へ、Y家の場合はC寺へ、などと連絡し分けなければならない。同じ宗派でも別々の寺に所属している場合もあって、その場合でもとにかくその家の属する寺に連絡しないといけない。

檀家組織は一応あるのだけれど、私たちの地方では、葬儀の際に大きな力を持っているとか、段取りに口を挟むというようなことは、あまりないように思う。たぶん北陸とかは真宗さんの力が強いからあるいは違うのかもしれないと思うし、学会さんなんかは組織の力が強くされるとは思うのだが。にしても、自治会としてはその家がどういう宗教・宗派であろうと、宗教が力が強かろうと弱かろうと、関係なく手伝うのです。

いざ葬儀になったときに、真宗と禅宗で葬儀の仕方も死者に対する考え方も違う。また同じ宗派でも寺によって違うこともある。ある住職さんは、葬儀は火葬前にしないといけないといい、ある住職さんは火葬してからするという。その考え方によって、段取りをする側は火葬場や葬儀の日程を変えないといけないことになる。

 

そこへ最近は農協がかかわってきた。この辺の農協は、農業では儲からないので、もっぱら金貸しと葬儀で儲けている。自分は感覚的には、農協が葬儀を仕切るというのはとても違和感がある。何の組織なんだか、わけがわからないじゃないか。そして、今改革が進んではいるけれども、農協という組織には灰色の部分が多いという印象を持っている。しかし、都会の葬儀から比べるとずいぶん安く上がってはいるのです。

それにしても、地域の組織のことを知らない方が、身内が亡くなられたときに先に葬儀業者に連絡して、葬儀の予定を決めてから坊さんの都合を聞く、などということも最近は起こっている。もっともそれも都会では珍しいことでもないのだろうが。

 

でも、本当は死のことは坊さんの領分じゃないか、と自分は思う。みんな神通力があるわけではないにしろ、あの世に行きます、今ここでこういう祈りなり読経なりが要ります、ここで触ってはいけません、ここで触ってください、というのは宗教が管轄するのが本来の在り方ではないのか?

 

多分、キリスト教圏の多くの土地の場合、地域のコミュニティが別々の宗教に属している、ということはまずないだろうと思う。町には教会があり、すべての人がその教会に所属している。というか、建前上は教会はひとつであって、隣町の信者さんが引っ越して来たら、単にそこに居住しているということで、その土地の教会が面倒を見るだろうと思う。というのは、たいてい教会の場合は一つ一つの寺や住職に対するお布施という考えではなく、組織として献金を受け取って聖職者は給与で暮らしているから、彼ら一人一人の責任は全人類、全信者さんに対する責任になるからだ。

一方、もしそのようにした場合、宗教が力を持ちやすいことになるだろうというのもおよそ想像できるように思う。徳川家康が寺が力を持つのを嫌って、今のような仕組みになったのだろうが。

 

しかし、それにしても、面倒くさいとは思う。ひょっとすると、自分が一番ややこしいのかもしれないとは常々思っている。ある程度段取りしておかなきゃダメかなあ、みたいな。

葬儀の段取り」への6件のフィードバック

  1. りんね

    ギリシャ語って雰囲気がロシア語とかに似てますねってロシア語だったらごめんなさい汗

    父は浄土真宗とか東北では少数派で、檀家がいないので業者に頼んで探してもらいました。
    やさしい業者とお坊さんだったのでむしろ感謝していますが、町内会長も葬儀に来るくらいで
    特に縛りなかったなぁ..農協とかやはり農家の世界って田舎でもまた違う世界なんですね

    返信
    1. simpledirect 投稿作成者

      りんねさん、こんにちわ。

      大変失礼しました。
      ブログはギリシャ語にしちゃいけませんね。ロシア語と似ている文字はあります。
      ちょうど人からWindowsの表示を他言語にしたいという相談があって、いろいろやってみていました。

      自分も関西に住んでいるときに、特にそういうことを考えたことはなかったです。
      でも、逆に関西方面から島根に移り住んだ人などに話を聞くと、基本的な考え方は同じみたいで、もともとは葬式は自治会の役目だと聞きました。大阪や京都のど真ん中や新しい団地の場合は新しいルールなのかもしれないけれども、都心から離れたエリアは結構伝統的なものが残っているのでしょう。
      本当のところはお寺さんも業者さんもいろいろあるということは聞いています。田舎でも高い布施を取るお寺さんもあるようですし、都会でも安くてやってくれる良心的な坊さんというのも聞いたことがあります。

      返信
  2. ネコ

    ネコです、
    数日ぶりにプログを見させて頂いたら、なんと!?
    コメントどうぞ部分がギリシャ語に化けている !
    い、いつの間に、私のパソコンが化けたかと思いました。焦りました。
    葬儀の事、大変ですね。私の住んで居るところは、田舎なのですが、この近年、町に出来た葬儀会館さんでみんなお葬式を済ませるようになって、隣保の代表が参列すればよくなり、シンプルになりました。私がこの隣保に越してきてもう30年近くなりますが、越してきた当事は、管理人様の言われるように隣保で全て仕切っていました。一軒の家から二日間仕事を休んで、二人が出席、手伝い、女は炊き出し、夜は豪華仕出し弁当に酒、それは大変な騒ぎでして、ビックリしましたね。確かにJAさんの葬儀会館もありますが、別の葬儀社もあり、そちらの方が人気のようです。
    キリスト教徒の葬儀も、以前は教会堂で行われていましたが、手狭な為、最近は、その葬儀社の会館を借りて、牧師が司式をし、オルガン奏者も出向いて行っての葬儀となります。仏式の場合は、その宗派のお坊様を迎えるようです。

    返信
    1. simpledirect 投稿作成者

      ネコさん、こんにちわ。

      すみません、混乱させてしまいまして・・・

      ご事情ご連絡ありがとうございました。
      会館についても、微妙なところだと思います。
      本当は宗教団体が大きなものを持っていれば、悩まないで済むと思うのです。
      また近隣の自治会でたくさん駐車場のある大きめの公会所を作って、葬儀の時はそこでやっている集落もあります。それはそれでいいと思うんですよ。

      返信
  3. あめ

    日本は宗教はもとは個人的なものだったのを家のものにして家族皆が同じ寺に属し、宗旨替えは簡単にできなくし、寺社奉行に管理させやすくしたのは徳川時代だ、と認識してました。町内まるごと、についてはわからないですが、母の実家辺りは田舎で、昔の村まるごともれなく同じお寺に属してますよ。やはり村内で色々仕切ってますね。村で祭壇持っていてそれを不幸のあった家に持ち込んで葬儀してます。

    父方は町なのでそれぞれもともとの出身地で信仰していた家の宗教と同じ宗派のお寺に属していたらしく、葬儀なんかも各家庭でそれぞれすべて仕切ってたような?

    近くには寺町という地域があり、各宗派のお寺がズラッと何十軒ならんでいてなかなかの眺めです。

    何が書きたいのか見失ってしましました(*_*;

    返信
    1. simpledirect 投稿作成者

      あめさん、こんにちわ。

      集落で全部同じ寺、というのは地域によってはあると思います。
      特に石川などは蓮如さん以来の伝統があって、地域と宗教のつながりは強いと認識しています。
      その点、このあたりはちゃんぽんですね。曹洞宗と真宗がほとんどではあるのですが、近くに真言宗の寺もあります。
      松江の殿様は臨済宗のお寺を立てられましたし、鰐淵寺のような宗派が分かれる前から存在している寺もあります。

      返信

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