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行政には予測値を出してほしい

一応緊急事態宣言が出た。一応出た。それで、首相も都知事もテレビ番組も、緊急事態宣言が出ると、市民生活がどうなるのかということの説明に終始している。

だけど、それは違うと思うんだよなあ。

 

北海道知事が緊急事態宣言をアナウンスしたとき、実は緊急事態宣言には法律的な裏付けは何もなかった。でも、北海道市民はそれに従った。

あのときは、北海道知事はグラフを使って説明していたと思う。もし、いま自由に外出して、今まで通りの生活、経済活動を続けていると、曲線は右上がりに指数関数的にこのように増える。2週間我慢してくれ。そして、2週間たって、知事は患者数の増加と予測曲線を重ねたグラフを用意した。皆さんがご協力いただいたおかげで、予測された急増は回避され、一定の感染数に抑えられた。そこで知事は緊急事態宣言を収束し、道民もそれを納得して受け入れた。

これが本来の姿だ。

 

今回、首相も都知事も、市民の皆さんにご不便をおかけしますよ、というわけだ。そうすると、当然「何のために?」ということになる。

 

トランプ大統領が4月1日に記者会見したとき、彼は対策を取らなければ150万人から220万人の死者が出るだろうが、対策を取れば10万人程度で収まるだろうという見通しを示した。それでも10万人は東日本大震災の3倍以上の数字なのだ。おそらくアメリカ人は納得しただろう。「わかった。100万人の命が、俺のSTAY HOMEにかかっているのだな。協力できることには協力しよう。」

このCOVID-19には有効な治療方法やワクチンがない。もし野放しにしていて対策を取らなかった場合6割から7割の人が罹患して集団免疫が形成されるまで増え続ける。そしてその6割の人のうち、2割が重症化し、1割は重篤になる。人工呼吸器や人工心肺の提供が間に合い、スタッフが十分にいて、高度な医療が継続できている間は死者は2~3%におさまるかもしれないが、そういうものが間に合わず医療崩壊が起こってしまうと10%ぐらいの致死率になる。つまり、総人口の6割×10%なので、大体20人に1人は死ぬということになる。

東京の場合には、もし何も治療方法が間に合わなければ、つまりワクチンなどの開発がそれまでに間に合わなければ、感染が急だろうが緩々と進行しようが、1300万人の人口のうち70万人、80万人は死ぬ。そういう計算になると思う。どこかで封じ込めに成功すればその限りではない。皆が家にいて、新規感染者が完全に追跡できる程度に減れば、死者はたとえば5万人で済むかもしれないとか、そこに見通しというか目途がなくてはならないと思うのです。

 

首相や都知事はこう言うべきだった。たとえば「もし今の状況を放置したら、5月半ばには東京での患者数が100万人、死者数が1万人にはなるでしょう。何とかこの状況を改善し、患者数を10万人、死者1000人程度に収めたい。そのためには徹底的に外出を自粛する必要があります。法整備は後からになりますが、スピード感を持って進めます。市民の皆さんは協力をお願いします。」とかなんとか。

この数字は自分は適当に言ってるんだけど、ほかの地域で進行している数字から言うと多分それぐらいの数字には当然なると思うんですよ。それぐらい、学者さんを頼ってシミュレーションすることは出来るでしょ?

 

 

あと自分が不安に思っているのは検査体制ですかね。黒沢さんみたいに2週間も散々ごねないと検査が受けられないというのでは、出回っている数字自体がもはや信用できない。なんでも保健所が対応しきれないようですね。

 

先日小池都知事はインタビューで一日の死者が143人になったことを受けて、「驚くべき数字」と仰いました。問題ありすぎです。

つまり、都は色々な要請を行うにあたって、「患者数がこれぐらいになるだろう」という見込みを出してないというのが一点。予測が出ていれば、知事も「3月末に予測された数値よりかなり多くなっています」などと具体的なことを言うことができたでしょう。

もう一つは、143人が何件検査しての143なのか、どういう体制の下での143人なのか、説明がないということ。なんでも東京都は一日300件ぐらいしか検査することができないと聞きました。一日の調査件数がもっと増やせれば、患者数は300件にも400件にもなるのか?

しかし都知事が「驚くべき」と言ってしまったということは、東京都は多分それを把握していないのです。

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