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中村逸郎先生

昨日ひるおびという番組で、ロシアのワクチン、スプートニクVが実は評価が高いというニュースをやっていた。

ファイザー、モデルナのワクチンは、ウイルスのDNA情報を脂肪に包んで体内に注射する方式で、アストラゼネカやこのスプートニクVはDNAの情報を違うウイルスの殻に包んで体内に注射する方式らしい。恐らくこの違いで、ファイザー社のワクチンはマイナス70度という低温で保存しなければならないが、アストラゼネカやスプートニクVは普通の冷蔵庫で保存できるということなのでしょう。

さてロシア問題になるといつも呼ばれる人に中村逸郎という筑波大学の教授がおいでになる。

ところがこの中村先生、テレビに出ると、ロシアは陰謀をしているとか、ロシア人は信用しちゃいけないとか、そういう類のことを嬉々としてお話になるのです。
昨日も、スプートニクV開発前にロシアからイギリスにいろいろハッキングが仕掛けられていた、ついてはスプートニクVはアストラゼネカのパクリであるから逆に安全だと言えるとか、そういうことを仰っていた。

だけど、仮にハッキングがあったにしろ、ワクチン関係の情報であったのか、仮にワクチン関係の情報だったとしてもそれがスプートニクの開発にどれだけ使われたのか、定かな情報は何もない。そうした中で、「アストラゼネカのパクリだから安全だ」というのは、さすがに無理があると思う。
実際あれこれの手順を省いてロシア政府はさっさとスプートニクVを承認して予防接種を始めた。それはアストラゼネカのワクチンが承認されるよりずっと前だった。仮に情報を盗んでワクチンができたとしても、当のイギリス人が認めていないワクチンをさっさと承認するなどということがあるだろうか?

 

で、自分はこれは違うだろうと思う。

確かに今ロシアにはいろいろ問題はある。プーチンさんの宮殿の問題だとか、ナワリヌイ氏の逮捕の問題だとか。

しかし、同じ情報を伝えるにしろ「ロシア政府がイギリス国内のワクチン情報をハッキングしようとしていたという情報もあります。」とだけ言うのが正しい在り方なのではないか。「だからやつらは悪いヤツ」というのは間違った判断だと思う。
批判は批判としてあってもいいかもしれないが、日本に来て講道館で柔道をして帰る大統領なんかほかにいないじゃないですか。

例えばアメリカ政治についてゲストさん、たとえば中林美恵子教授だとか、デーブさんだとかが出た時に、たとえばトランプ前大統領をコテンパンに批判はしたとしても、そういう好き嫌いとか怪しげなことは言っていないと思うんです。

テレビ局に関して言えば、仮に中村教授を出すにしても、やっぱりもう少しロシア側に近い意見の人も出さないと、公平な報道とは言えないのではないか。

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