少し前のニュース画像で、深刻な事故が起こって警察が「立入禁止」のテープを張っている映像が出てきた。
ΕΛΛΗΝΙΚΗ ΑΣΤΥΝΟΜΙΑ (エリニキ・アスティノミーア)
ΑΠΑΓΟΡΕΥΕΤΑΙ Η ΕΙΣΟΔΟΣ (アパゴレヴェテ・イ・イーソゾス)
の文字が見えます。
アスティノミーアは警察ということで「ギリシャ警察」、アパゴレヴェテは「禁止されている」です。イーソゾスは通常入り口という意味で使われることが多いのだけれど、要するに中に入ること。だから、文字の列は冗長に見えるけど、まあまあ「立入禁止」そのままですね。
英語は一般的にKEEP OUTと書かれていることが多いです。直訳すれば「外側にいる状態を保て」ということになります。日本語ではむしろこちらの方があまりない表現だと思います。
これに相当する表現がギリシャ語にないかというと、多分ΝΑ ΜΕΝΕΤΕ ΕΞΩ(ナ・メーネテ・エクソ)みたいに言えば、全く同じことを言ったことになると思う。
μένωメーノは、最初「住む」と習う単語なのだけれど、どこかに居住するという以外に、ある場所に留まるという意味合いがあります。日本人の感覚からすると「あれっ?」と思うような使い方の単語なので、そういう表現があってもおかしくないような気はするけど、でも、ギリシャ人にとっては日本と同じ「立入は禁止されている」と表現するのがしっくりくるのでしょうね。