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案外人生は長い

先日バレーの「くるみ割り人形」を見てきた。実はこんな素晴らしいバレーの公演を見たのは初めてだった。

このサイトの横っちょに「Kバレー」のリンクが張ってあります。ちょっと頼まれてKバレーさんが島根県で公演をするときには協賛させていただいているからです。最初妹の子供が習っていて、そのうち妹自身も踊り始めてしまったらしい。今回は子供たちはもう卒業したりで、妹だけが公演に出ることになった。

プロの人たちが前で踊って、習っている子供たちが華やかに走り回るその後ろで、お母さんグループ何人かが雪の役とか、花の役とかで踊っている。その中に妹も交じっていた。

それで、後で「何歳から習い始めたの?」と聞いたら40ということだった。

うしろでやってるとはいえ、これは結構大変なんです。足も上げないといけないし、40だ50だというおばさんが子供たちに負けないように飛んだり跳ねたりしないといけない。ちょっと考えると肉体的にはしんどい時期だと思うのだけど、やろうと思ったらできるものなんだな。

 

自分もそう思うことがある。

自分は時々ここでロシア語の話題を取り上げている。車で録音したのをかけていると、習ってる分は多少はわかる。まるっきり無意味な音声ではなくなっている。

小学校の時の担任の先生が、外交官になりたいと頑張った人の話をしてくれたことがあって、なんでもラジオを聴きながら5か国語話せるようになったとか何とかいうことだった。それから、ギターを弾いていたころ、禁じられた遊びのテーマを引いたことで有名なギタリストのナルシソ・イエペスがやっぱり5か国語ぐらい話せたらしいので、自分もそれぐらい話せるようになるのが当然といつの頃か思うようになったが、やってみるとなかなか大変だ。英語は学校で習うし、フランス語は大学の第二外国語だったけど、ドイツ語は結局できなかったし、スペイン語やラテン語も本は買ったもののちゃんと勉強はしなかった。そのフランス語だってぎりぎりの及第点で、今でもそんなおぼつかない。

教会に行ってる頃、ロシア語もできればいいなとは思ったし、周りにできる人がいたのだけれど、多分自分には語学に関してはそんなに才能はないのだ、といつしか思うようになった。

 

確かに、あのころはあれもこれも焦っていたのかもしれない。ところが、今は人生の中でもすごくがむしゃらにする時期はある意味終わった。それで、結果的に車に乗っていてロシア語がかかっていると、「ああ、いまあれを言ってるな」と思うことができる。全部すごくわかるってわけじゃないですよ。でも少しずつ進歩している。自分自身はこんな日が来るとはあんまり思っていなかったんです。

才能がなくたって、何も諦めることはないんだ。

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