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東京とシン・ゴジラ

急なビジネス上の営業で、東京に行くことになった。だけど出雲東京の往復航空券は5~6万はするんです。ところがジャルパックの出張のパック旅行だと宿・朝食付きで1泊3万円ちょっとのものが出ていた。これを利用しない手はない。

ホテルを選ばないといけない。用事があるのは新橋駅から歩いて10分ぐらいのところ。それで平面上の距離の近いところで赤坂に宿を取った。

しかし、要するに先方との面談は1日目しかないわけだ。2日目は飛行機の出発時間まで自由になる。

 

さて、実はこの赤坂という場所、千代田線の赤坂駅だが、地下鉄路線図を見ながら移動していると、実は案外連絡が悪い場所だった。新橋からお客さんのところへ行って、ホテルに行くのには虎の門、霞が関に歩いて行って、そこから地下鉄に乗らないといけない。
東京も多少はうろついたことがあるけど、歩いてこんなところに来たのは初めてだ。この前車で国会議事堂の前は運転した。だけど、歩くのと車とではどこがどこだか、わけがわからないよ。
おお、地下鉄駅前には経済産業省があるじゃないか。そう、ここが「霞が関」なのだ。だだっぴろい道路の両脇に、それらしい省庁の大きな建物が立ち並んでいる。晴天だったし気温も高かったので、汗をタオルで吹きながら移動した。

翌日、飛行機の出発まで微妙な時間がある。それで話題になっている「シン・ゴジラ」を見てやろうと考えた。赤坂からすんなり羽田に行ける場所で映画館のある場所は?渋谷はどうだ?それで・・・田んぼと雑木林の丘陵に囲まれたド田舎の人間である私は、おのぼりさんになって渋谷くんだりで「シン・ゴジラ」を鑑賞することになった。

 

シン・ゴジラ、なかなかすごい映画でした。

最初えらがついた両生類か魚の化け物のような、そう、50mぐらいの大きさかなあ、そういうものが川をあがってきて、官邸が対応に右往左往する。ただ、そのときに、誰ひとり悲しみにくれたり、俺がやっつけてやるみたいなヒーローイズムに浸ったり、恋愛が入ったり、家族との別れが入るとか、そういうことが一切なくて、実際の官邸ではこういう対策室が設けられるんだろうな、首相の立場ならこういうだろうな、御用学者が呼ばれたらこういうだろうな、というのが逐一正確に再現されている。で、みんなそれぞれの立場で、まじめにやっているんです。

一旦海に引っ込んだ未知の巨大生物は、やたら進化して、今度は100mほどの巨大なゴジラになる。今度は準備ができた自衛隊が攻撃を行うが、歯が立たない。そのうち隠された情報を握っているアメリカの偉そうなやつが官邸に乗り込んでくる。

 

だから、本当の番組のテーマは、ゴジラじゃなくて、戦後の日米安保と自衛隊を抱え、原爆被爆国で、東日本大震災を体験した日本という国そのものなんです。そして、東日本大震災の時に、ネットで政府の対応とか放射能の状況とか、すごく気にしていたから、官邸の対応とか御用学者とかアメリカの介入とか、一つ一つがすごくリアルに感じられた。

 

それで、昨日汗かいて歩いたところとか、蒲田なんかも以前に来て知っている場所だし、そういう場所がゴジラが上陸したり火吹いたりして、壊滅していくわけですよ。土地勘があってよかったかも。

 

だけどねえ・・・あとで考えてみると、これは「渋谷で見た」というのは、実は意味があったと思う。もし松江か、あるいは大阪でこれを見ていたら同じようには思わなかったかもしれない。

破壊されるのは、そして霞が関の人々がズラッと椅子を並べて会議をするのは、この3000万人の人口が集まる首都圏そのものなわけですよ。松江なんかもちろん比べ物にならないけど、大阪なんかと比べてもはるかに大きな規模なわけです。

 

アメリカ映画の場合、大体ニューヨークとかが舞台になることが多いが、ニューヨークがやられてもワシントンはあるのだし、サンフランシスコやロサンゼルスもある。パシフィックリムはサンフランシスコでしたね。「東京」みたいなインパクトはない。
自分は大社の横の稲佐の浜に怪獣が上陸してくるような怪獣映画、怪獣テレビがあったっていいと思っている。宍道湖大決戦みたいな。しかし、それでは全く意味合いが変わってくる。

 

もしゴジラが仙台に上陸していたら?名取川を上陸してくるわけですよ。これはトラウマでこんな映画はできないだろうとおもう。
東海大地震だ、首都圏直下型大地震だ、なんだかんだと言いながら、東京では関東大震災・東京大空襲以来、そういう巨大な破壊が起こっていない。起こってれば、こんな映画はできないわけです。

 

確かにシン・ゴジラは面白い映画かもしれないけど、それと同じぐらい、あるいはそれ以上に、東京がクレイジーなんだろうと思う。ドイツの玄関口フランクフルト、だけど人口は数十万人、そういうことが日本には全くなくて、「東京か、それ以外」みたいな図式だもの。

東京とシン・ゴジラ」への2件のフィードバック

  1. あめ

    怪獣や、特撮には全く興味がなかったので、この映画は観たいリストから完全に外してましたが、この記事読むと面白そうですね。どうしようかな。

    うちは土曜日、息子と2人で「青空エール」を観てきました。これがまた、努力するものは必ず報われるといった王道の青春映画で、子供向けと思いきや、社会に疲れた大人を癒やす効果もあり、と思いました(笑)機会があったらぜひ。

    返信
    1. simpledirect 投稿作成者

      あめさん、こんにちわ。

      ゴジラに対して、怪獣映画を見たいと思っておいでになった人は、大体酷評しているか失望して帰ってきておられるようです。
      むしろそうではない方のほうが、面白いと思われたみたい。
      磯野貴理子さんがコメントしておられますが、これが今回のゴジラの感じをよく表現しておられると思います。
      https://www.youtube.com/watch?v=N3Vh3aAS6zI

      ご紹介ありがとうございます。が、上映中に「青春エール」を見るかどうかはわからないです・・・多分見ないかな。晴れたら稲刈りですし。
      ただ、ピッチを見てても思うんですけど、「くさいセリフ」を言うような恋愛映画とか純粋ななんとか、というのは確かにテレビでもあまりやらないし、普通には見られないです。
      でも、真正面からそういうのがあってもいいとは思います。

      返信

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